オーストラリアの夏のアクティビティ
夏に出会える、果てしなく続く金色のビーチや新鮮なシーフード、海洋生物との遭遇・・・オーストラリアの人々が海を愛する理由がすぐにわかるでしょう。
原文:アリー・メッツ
オーストラリアの夏は12月から2月まで、高い気温と晴れの日で有名です。クイーンズランド州北部では、11月から4月までは雨季で、モンスーンによる雨と高い湿度が特徴。多くの観光施設はこの時期休業中で、洪水の恐れがあるため、カカドゥ(Kakadu)などの国立公園も閉鎖します。同時期は、ケアンズ(Cairns)やウィットサンデー諸島(Whitsundays)周辺地域にとって公認の台風シーズンで、この期間以外も嵐が発生する場合も。グレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)は、クラゲのシーズンなので、シュノーケルやダイビングをする際は、全身ウェットスーツの着用が必要です。
オーストラリアの理想的な夏を楽しむには、南部に向かいましょう。晴れた暑い日を満喫できる素晴らしい体験が待っています。
国外に旅行すると、オーストラリアの天気、見事な青い空、暑いビーチで過ごす日々、熱帯雨林が恋しくなります。この広大な土地の匂いや音に触れたくなるのです。
オーストラリアの夏の人気アクティビティ
タスマニア州の人気トレイルをハイキング
タスマニア州(Tasmania)の夏は穏やかで、感動的なアウトドア・アクティビティを楽しむには最適です。スリー・ケイプス・トラック(Three Capes Track)をハイキングしたり、ベイ・オブ・ファイアー(Bay of Fires)の白い砂浜を先住民アボリジニのガイドと歩いたりと、州内各地に魅力的なトレイルがあります。夏に花開くラベンダー畑に沿って散歩して、ブライドストー・エステート(Bridestowe Estate)のラベンダー・アイスクリームで涼みましょう。年末年始に開かれるテイスト・オブ・タスマニア(Taste of Tasmania)フード・フェスティバルやロレックス・シドニー・トゥー・ホバート・ヨット・レース(Rolex Sydney to Hobart Yacht Race)など、タスマニア州の夏の楽しいフェスティバルに参加するのもお忘れなく。また、1月にはロンセストン(Launceston)がモナ・フォマ(Mona Foma)芸術音楽祭で活気づきます。
グレート・バリア・リーフでシュノーケルを楽しむ
グレート・バリア・リーフは、オーストラリア東海岸に沿って2,300km続いています。広範囲のため、リーフの北部と南部では気候がかなり異なります。夏のケアンズとウィットサンデー諸島は湿度が高く、台風とクラゲにご用心!ですが、いつも天気が悪いとは限りません。春の終わりまたは夏の始めにたくさんのサンゴが産卵する光景は、まさに驚愕の瞬間です。ダイビングやシュノーケル中に遭遇したらラッキーです。冒険するのはちょっと・・・という方は、サザン・グレート・バリア・リーフ(Southern Great Barrier Reef)がおすすめ。クラゲはいませんし、厳しい天候はめったになく、マンタやクジラ、ウミガメが生息しています。夏はウミガメの産卵シーズンです。グレート・ケッペル島(Great Keppel)やレディー・エリオット島(Lady Elliot)、ヘロン島(Heron Island)でその瞬間に立ち会うことができます。
レッドセンターでラグジュアリーな体験
オーストラリアのアウトバックへ向かえば、一年中魅惑の光景に出会えます。しかし、夏真っ盛りに訪れるなら、旅行者は急上昇する日中の気温(摂氏45度まで上がる可能性あり)に注意する必要があります。夏に訪れるなら、つばのある帽子や日焼け止め、サングラスなど日射し対策グッズを荷造りして、十分な水と虫よけスプレーもお忘れなく。また、夏は宿泊施設や旅行会社が休業中の場合もあるので、春の終わりか秋の始めの旅行が最適です。一年を通して快適にレッドセンター(Red Centre)を体験するなら、ラグジュアリーロッジのロンギチュード131(Longitude 131)に宿泊して、ウルル - カタ・ジュタ(Uluru and Kata Tjuta)上空をヘリコプター・ツアーで遊覧し、ウルルを眺めながらサンセット・ディナーを満喫しましょう。
南オーストラリア州で涼む
南オーストラリア州(South Australia)の夏は海一色。青くて透明な海を見れば飛び込みたくなること間違いありません。気持ちよく泳いだ後はシーフードを思う存分味わいましょう。エア半島(Eyre Peninsula)では、アシカやイルカ、さらにホホジロザメ(グレート・ホワイト・シャーク)とも泳げます。獲りたて新鮮なカキを求めてコフィン・ベイ(Coffin Bay)を目指すのもいいでしょう。カンガルー島(Kangaroo Island)は野生動物とグルメの楽園。数日間滞在して、ワインやジン、チーズ、ハチミツを堪能し、アシカやカンガルー、コアラ、ハリモグラ(echidna)との出会いを間近で楽しみましょう。もっとアデレード(Adelaide)に近い場所なら、バロッサ・バレー(Barossa Valley)やアデレード・ヒルズ(Adelaide Hills)、マクラーレン・ベール(McLaren Vale)で上質なワインの試飲を楽しんでから、アデレード近郊のグレネルグ(Glenelg)のビーチ沿いを歩いて涼むのもおすすめです。
メルボルン周辺の素敵な旅先を訪ねる
メルボルンの夏は、ワクワクがいっぱい。全豪オープンテニス(Australian Open)は何といっても一年で最も盛り上がるスポーツイベントです。1月末の2週間にわたり開催される、この心躍るスポーツ、音楽、イベントの祭典には、世界中のトップテニス選手が集結します。中心部から離れて、グレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)を探索したり、モーニントン半島(Mornington Peninsula)でワインを味わい泳いだり、美しいウィルソンズ岬(Wilsons Promontory)のトレイルをハイキングしたりして、数日過ごすのも最高です。当日がっかりしないように、事前にキャンプ場の予約をお忘れなく。愛くるしいコアラとペンギンに会いに行くなら、フィリップ島(Phillip Island)へ。ペンギンが日中海で餌を獲った後、住処に帰ってゆく「ペンギンパレード」を見るには、夕暮れ時まで待ちましょう。
シドニーで夏の海に飛び込む
シドニーの夏は、家族連れに優しい遊泳ビーチや魅力的なサーフィンスポット、周囲の国立公園が点在する美しい海岸を探索できる最高の季節です。ボンダイ・ビーチ(Bondi Beach)でサーフィンを習ったり、王立国立公園(Royal National Park)にあるInstagramで話題のフィギュア8プール(Figure 8 Pools)までガイドと一緒にハイキングしたり。何もせず凍らせたロゼワイン、フロゼ(Frosé)を片手にルーフトップ・バーでくつろぐのもよいでしょう。早めに予約して、シドニー・ハーバー(Sydney Harbour)の有名な大晦日の花火ショーを楽しみ、ロレックス・シドニー・トゥー・ホバート・ヨット・レース(Rolex Sydney to Hobart Yacht Race)がスタートするところを見物しましょう。シドニー中心部から飛び出して、チャーミングな海岸沿いの街や、絵画のように美しいワイン産地の田園風景、標高が高くて涼しいブルー・マウンテンズ(Blue Mountains)へ向かうのにもいい季節です。
西オーストラリア州で海とワインと野生動物に出会う
パース(Perth)は美しいビーチで有名なので、海岸線の探索は見逃せません。さらに南のロッキンガム(Rockingham)へ行きイルカと泳いだり、北に数時間のジュリエン・ベイ(Jurien Bay)でアシカとシュノーケルを楽しんだりするのもおすすめです。のどかなロットネスト島(Rottnest Island)はフェリーですぐの場所にあり、別世界を訪れたような気分に浸れます。島には63もの白い砂浜があり、その多くは誰もいないことも。愛らしいこの島の「住人」クオッカとビーチを満喫しましょう。マーガレット・リバー(Margaret River)には受賞歴を誇るワイナリーと並んで素敵なビーチがあり、朝から晩まで見どころ満載です。現地のカンガルーがよく集まる白い砂浜を目指して、ケープ・ル・グラン国立公園(Cape Le Grand National Park)にあるエスペランス(Esperance)まで行ってみるのもいいでしょう。
クイーンズランド州の海岸線を走る
暑い夏で有名なクイーンズランド州には、長い海岸線と暖かい海、豊富なアウトドア・アクティビティを楽しむために、たくさんの旅行者が集まります。夏のこの地域はかなり蒸し暑くなるので、暑さをしのぐにはゴールド・コースト(Gold Coast)のビーチを巡るか、海辺の街ヌーサ(Noosa)でくつろぐか、島に出かけてみるのもよいでしょう。簡単にアクセスできる魅惑の島々が海岸に沿って点在しています。世界最大の砂の島、ガリ(G'gari - 旧名:フレーザー島)もその一つです。野生の犬ディンゴ(dingoe)を見つけ、マッケンジー湖(Lake McKenzie)の澄んだ水に浮かび、4WDでレインボー・ビーチ(Rainbow Beach)を駆け抜け、島のリゾートでくつろぎましょう。
クリスマス島で野生動物アドベンチャー
夏限定の独特の体験をしたければ、オーストラリアで最も人里離れた領土のひとつ、クリスマス島(Christmas Island)へ向かいましょう。ここでは毎年恒例カニの大移動が見られます。6,000万匹のアカガニ(red land crab)が、産卵のため森林から海岸まで行進する様子は、まるで赤い絨毯です。カニの産卵は通常夏の始めに見られますが、時期の変動に備えて産卵日を確認しましょう。クリスマス島はシュノーケルやダイビングを楽しめる魅力的な旅先でもあり、世界随一の透明度を誇る海に60以上のダイビングスポットがあります。夏はジンベエザメのシーズンなので、いつの間にかこの優しくて巨大な生き物の側を泳いでいでも、驚かないでください。クリスマス島へ行くには、パースから乗り継ぎ便が出ています。