Mount Lofty Botanic Gardens, Adelaide Hills, South Australia © Sam Williams
アデレード周辺のおすすめの日帰り旅行トップ5
ワインテイスティング、ウォンバットとの出会い、ビーチ、リバークルーズなど、アデレードを起点に、心に残る日帰り旅行に出かけましょう。
原文:マーク・レウェリン
南オーストラリア州の州都アデレードから北、東、南、どこへ向かっても、絶品ワインや美味しい地元の料理が味わえて、息をのむような自然と、オーストラリア固有の野生動物との出会いを楽しめます。
アデレード・ヒルズ
場所:アデレードシティ中心部から東へ車で30分。
アデレード・ヒルは、なだらかな丘や歴史ある村落、田舎道、そして丹念に整えられたブドウの木に囲まれた、涼しい気候の美しいカントリーサイドです。1日のスタートは、ロフティ山(Mount Lofty)の山頂にあるザ・サミット・カフェ(The Summit Café)で朝食を食べながら、眼下に広がるアデレードの景色を楽しみましょう。ここからアデレード・ヒルズ(Adelaide Hills)を曲がりくねりながら進み、クレランド・ワイルドライフ・パーク(Cleland Wildlife Park)へ行きましょう。コアラを抱っこしたり、カンガルーやウォンバット、タスマニアン・デビルのいる場所を歩いたりできます。その後、1839年にドイツ人入植者が造った歴史的遺産の村、ハーンドルフ(Hahndorf)へ向かい、ギャラリーやギフトショップ、ドイツ・スタイルの食品を売るデリカテッセンなどを巡りましょう。この地域では、約50ヵ所のワイナリーがワインテイスティングを行なっています。そのうちの一つ、ペンフォールズ・マギル・エステート(Penfolds Magill Estate)は、オーストラリアで最も多くの受賞歴を持つ、有名なペンフォールズ・グランジを生産しているワイナリーです。ザ・レーン・ヴィンヤード(The Lane Vineyard)では、ブドウ園の景色を眺めながら、ゆっくりランチを楽しめます。一味違う旅をするなら、アデレード・ヒルズを一望できるアンブルサイド蒸留所(Ambleside Distillery)のウッドデッキで、ジンのカクテルを楽しむのもいいでしょう。春でも冬に劣ることなく壮観なマウント・ロフティ植物園を散策して、一日を終えましょう。
フルリオ半島とマクラーレン・ベール
豆知識
キューブ(the Cube)の各階にはさまざまな感覚に訴える体験が用意されており、1階にはオルタネート・リアリティ博物館(Alternate Realities Museum)もあります。
場所:アデレードから南へ40km。
1810年に亡くなったフランスの探検家・海洋科学者にちなんで名付けられたフルリオ半島(Fleurieu Peninsula)は、サーフビーチ、美しい港町、マクラーレン・ベール(McLaren Vale)に集まるワイナリーで知られています。釣り、シュノーケリング、スキューバダイビング、ビーチ散策などのアクティビティが人気です。歴史ある河港の街グールワ(Goolwa)は、オーストラリア最長の川であるマレー川(Murray River)が海と合流する地点です。クルーズ・ザ・クーロン(Cruise the Coorong)やスピリット・オブ・ザ・クーロン(Spirit of the Coorong)のツアーに参加して、クーロン国立公園(Coorong National Park)に広がる砂丘やラグーンを探索しましょう。グールワ(Goolwa)から車で約20分のビクター・ハーバー(Victor Harbor)には素晴らしいビーチがあり、近隣にはアザラシやペンギンが生息する島々もあります。絵画のように美しいマクラーレン・ベールは、ユニークなダレンベルクキューブ(d'Arenberg Cube)など注目のワイナリーの宝庫です。ワイナリーで試飲を楽しみ、ダリーズ・ベランダ・レストラン(d'Arry's Verandah Restaurant)でのんびりランチを味わってください。
クレア・バレー
ここでちょっとアドバイス
32km続くウォーキングとサイクリングのコース、リースリング・トレイル(Riesling Trail)は、改装した鉄道線路に沿ってクレア・バレーの街やレストラン、ワイナリーなどを結んでいます。
場所:アデレードから北へ約100km。
オーストラリア最古のワイン産地の1つであるクレア・バレー(Clare Valley)は、農地とブドウ園が広がる谷に小さな村やワイナリーが点在しています。30以上あるセラードアでワインを試飲してみましょう。多くのワイナリーは、今でも古い石造りのコテージや農舎の中にあります。この地域最古のセブンヒルズ・セラーズ(Sevenhill Cellars)は、1851年にイエズス会の宣教師が設立しました。セラードアで試飲した後は、ワイナリー博物館(Winery Museum)や、設立当時からある地下のワインセラーを探索しましょう。マーティンデール・ホール(Martindale Hall)やバンガリー・ステーション(Bungaree Station)など、1800年代に建てられた立派な農家を訪ねてみましょう。ランチは、クレア(Clare)の街のすぐ南にあるセブンヒル・ホテル(Sevenhill Hotel)のビアガーデンがおすすめです。その後は、谷の東に位置するボールド・ヒルズ山脈(Bald Hills Range)にある、かつて銅採掘の街だったバーラ(Burra)を見て回りましょう。案内所でカギを受け取り、監獄や地下の蒸留所、主要な採掘現場だったモンスター・マイン(Monster Mine)など、9か所の施錠されているスポットを探索できます。
バロッサ・バレー
場所:シティから北東へ1時間強。
オーストラリアで最も有名なワイン産地とされるバロッサ(Barossa)は、バロッサ・バレー(Barossa Valley)としても知られ、ブドウ園と農地が広がる中に、美しい歴史ある村や街が散在しています。クロンドルフ(Krondorf)などの地域は、シレジアやプロイセンから来た初期の入植者の影響で、ドイツ的な雰囲気が残っています。ルーテル教会(Lutheran church)の尖塔を探してみましょう。この地域では、手作り食品のメーカーがたくさんあり、ワインと同じく美味しい食事も有名です。バロッサには、150以上のワイナリーと約80のセラードアがあります。セッペルツフィールド・ワインズ(Seppeltsfield Wines)やジェイコブス・クリーク・ビジター・センター(Jacob's Creek Visitor Centre)は必ず訪れたい場所です。セッペルツフィールド・ワインズでは、自分の誕生年に作られた酒精強化ワインを樽から直接試飲できるなど、様々なワイン体験が楽しめます。ジェイコブス・クリークでは、ダイナミックなブレンド体験でワイン造りに挑戦しましょう。自分の好みにぴったりのワインを作って、お土産に持ち帰れます。
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美味しいワインとお食事が楽しめるワイナリー
マレー川
場所:アデレードから車で東へ98km走ると、歴史ある河港の街マナム(Mannum)に到着します。
オーストラリア最長の川である、マイティ・マレーことマレー川は、オーストラリア・アルプス(Australian Alps)を水源として2,508km続き、南オーストラリア州のアレクサンドリナ湖(Lake Alexandrina)で海に流入します。マナムではプレトリア・ホテル(Pretoria Hotel)にあるパブのバルコニーでドリンクやランチを楽しみ、川を一望できる景色を堪能しましょう。南半球最大の内陸外輪蒸気船PSマレー・プリンセス(PS Murray Princess)は、マナム(Mannum)から数日間かけて川を下るクルーズを行っています。川での暮らしの歴史を垣間見るには、マナムドック博物館(Mannum Dock Museum)に立ち寄って、1897年に造られた蒸気船を復元したPS Marion号に上ってみましょう。あるいは、アデレードの南東、マレー河口のフルリオ半島まで足を運ぶのもおすすめです。ここは、水鳥でいっぱいの海岸砂丘を通って川が海に流れ込む場所です。