12使徒ガイド
強い風が吹き、そそり立つ岩が絶景を創り出す海岸線。世界的名所の12使徒で日常の些細なことを忘れましょう。
12使徒での人気アクティビティと見どころ
12使徒を上空から眺める
オーストラリアで最も美しい海岸線の全景を、12使徒の上空を飛ぶヘリコプターから楽しみましょう。ヘリコプターは、12使徒のビジター・センター(12 Apostles Visitor Centre)後方のヘリポートから終日運航しています。フライトの所要時間によっては、世界的に有名なこの石柱のほか、ロック・アード・ゴージ(Loch Ard Gorge)、ロンドン・ブリッジ(London Bridge)、グロット(Grotto)、ベイ・オブ・アイランズ(Bay of Islands)や、オーストラリア最古の灯台があるケープ・オトウェイ(Cape Otway)まで続くシップレック・コースト(Shipwreck Coast)の全貌を見渡すことができます。
自然が織りなす見どころを時間をかけて探索する
展望台から12使徒の眺めに感動したら、遊歩道に沿って立てられている案内板を見てみましょう。ベストな時間帯は夜明けか日没の頃。リトル・ペンギンの姿も見ることができるかもしれません。ロック・アード・ゴージのセルフ・ガイド・ウォークをたどって、難破船の歴史や、地質や海岸地域の生態について学んでみましょう。1878年、ビクトリア州でおそらく最も有名な難破船ロック・アード号がマトンバード島(Muttonbird Island)に衝突し、わずか2人の幼い生存者を残して難破した場所です。水しぶきと太陽で虹がつくりだされるグロットや、夕方近くになると12使徒の素晴らしい眺めが堪能できるアーチ(Arch)、元は自然にできた橋の形をしていたが1990年に崩壊したロンドン・ブリッジ、そしてベイ・オブ・アイランズにも行ってみましょう。86段からなるギブソン・ステップ(Gibson Steps)を下ってビーチに降り立ってみると、背後に70mもの石灰岩の断崖が立ちはだかります。ゴクとマゴク(Gog and Magog)という沖合の巨大な岩もぜひ見てみましょう。見学の際は、その日の天候や海の荒れ具合をよく確認してください。
グレート・オーシャン・ウォークを12使徒まで歩く
自分のペースに合わせて12使徒を歩いてみましょう。適度に楽しみたいならプリンスタウン(Princetown)からのコースを。遊歩道、砂利道、階段、ゴムタイルなどの7kmほどの道です。気が遠くなるほど美しい海岸の景色や、カンガルーや鳥たちとの出会いを堪能しましょう。長時間のトレッキングがお好みなら、4日間の12使徒ロッジ・ウォーク(12 Apostles Lodge Walk)にチャレンジしてみては? 素晴らしい自然の中での静かな宿や104kmにわたるグレート・オーシャン・ウォーク(Great Ocean Walk)全コースのハイキングなど、様々な体験ができます。
難破船について学ぶ
バス海峡(Bass Strait)は、かつてビクトリア州に移民や物資を運ぶための重要な海路でした。古い時代の帆船はケープタウン南で大圏航路を取り、その後南極海を通ってバス海峡へと北東に向かいました。長い航海の中で、ケープ・オトウェイとキング島(King Island)の間をすり抜けるのは「極めて困難」で、この場所は最も危険をはらむ区域とされてきました。ポート・キャンベル(Port Campbell)にある12使徒のビジター・インフォメーション・センターには、錨まで再現されたロック・アード号の60分の1の模型が展示されています。ポート・フェアリー(Port Fairy)からケープ・オトウェイで難破した船は200艘余りともいいます。このシップレック・コースト全域を探索してみましょう。ヒストリック・シップレック・トレイル(Historic Shipwreck Trail)には、難破が発生した崖の案内碑となる標識が25か所に立てられています。
海原へ漕ぎ出そう
ポート・キャンベル・ボート・チャーター(Port Campbell Boat Charters)のシーニック・ツアーに参加して、12使徒を間近で見てみませんか?うなる風と巨大な海原に包まれた海岸線の眺めは爽快で、地球の先端にいることを実感できるでしょう。顔にかかる波しぶき、いくつもの潮吹き穴から吹き出す波の轟音、岩柱で泡立つ波。穏やかな日には、12使徒の不気味なシルエットが日の光に照らされて輝かしい砂のモニュメントに変わります。また、シップレック・コーストの歴史や、海岸の地形について学ぶこともできるでしょう。釣りやシュノーケルを楽しんだり、またはオーストラリアの難破船にまつわる名所をダイビングで探検してみたりするのもおすすめです。