オーストラリア最高の若手シェフ

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オーストラリア最高の若手シェフ

オーストラリアのレストラン・シーンで活躍する期待の星たちの仕事ぶりとこだわりをご紹介します。


オーストラリアは旅行者の国、つまり常に海外にインスピレーションを求める人々の国です。しかし、状況は変わりつつあります。内省し、内側に目を向けるようになりました。シェフたちはじっくりと身の回りのものを観察し、オーストラリア固有の産物を再発見し、技術、感受性、健康を念頭に置いて料理をするようになりました。オーストラリアの期待の星たちは今でもスペイン、フランス、アメリカ、イタリアなどの海外にインスピレーションを求めているかもしれませんが、もう相手をそっくりコピーする必要はありません。ここでは、彼らの仕事ぶりとこだわりをご紹介します。オーストラリアの新たなシェフの顔ぶれをご覧ください。

バーンド・ブレードマン、
エイ・ベーカー(A Baker)、
オーストラリア首都特別地域

バーンド・ブレードマン、エイ・ベーカー(A Baker)、オーストラリア首都特別地域

キャンベラという帽子に付けられた最新の羽、エイ・ベーカーは、カフェ、レストラン、ワイン・バー、ベーカリーという複数の顔を持ち、オーストラリアの首都でスタイリッシュな食を提供しています。モカン・アンド・グリーン・グラウト(Mocan and Green Grout)からやって来たばかりのブレードマンは、外側がカリッとしたカスタード・カヌレや、エシャロットとヤギのチーズのストロッツァプレティなど、幅広いメニューを生み出しています。メニューはすべて産地直送の地元の食材を使っており、ワインも地元産です。 

ベン・シアーズとユン・ヒー・アン、ムーン・パーク(Moon Park)、ニュー・サウス・ウェールズ州

新しいモダン韓国料理レストラン、ムーン・パークの共同オーナーであり共同ヘッド・シェフでもある2人は、シドニーの偉大なレストラン、クラウズ(Claude’s)で働いていたときに知り合いました。2人はこの装飾を最小限に抑えた店内で忙しく働き、輝きと驚きに満ちたメニューを提供しています。ここでは、発酵野菜とピリッと辛いチリ・ソースが、冷たいビールやフランスの自然派ワインとともに次々と手渡しされます。ムーン・パイは、崩したジンジャー・ゼリーを柔らかいメレンゲで包んだ一品です。 

マイク・エッゲルトとジェマ・ホワイトマン、ピンボーン(Pinbone)、ニュー・サウス・ウェールズ州

1980年代の子供の誕生日パーティーからインスピレーションを得た料理、たとえば、リブ単位で供されるベタベタしたアーモンドをまぶしたラム料理、スティッキーは、ピンポーンのちょっとしたおすすめです。このレストランをオープンしたのは、マイク・エッゲルトとジェマ・ホワイトマンです(2人とも、以前はビリー・クォン(Billy Kwong)のシェフでした)。彼らは好きなことを好きなときに好きなやり方でやっていますが、その方法が実に魅力的であるため、その地域の人気者であることは変わりません。 

ジョシュア・ニーランド、
フィッシュ・フェイス(Fish Face)、
ニュー・サウス・ウェールズ州

ジョシュア・ニーランド、フィッシュ・フェイス(Fish Face)、ニュー・サウス・ウェールズ州

ジョシュ・ニーランドのシーフードに対する情熱は、総料理長であり彼の師匠でもあるスティーブ・ホッジズにも劣りません。彼の偉業は、元のフィッシュ・フェイスをシドニー史上最高の魚料理店に生まれ変わらせたことだけではありません。彼は現在、ホッジズと協力して、新しいシーフード・レストランをダブル・ベイに出店しようと尽力しています。

マット・リンゼー、エステル(Ester)、ニュー・サウス・ウェールズ州

人気のイタリアン・レストラン、ヴィニ(Vini)、ベルタ(Berta)、121ビーシー(121BC)をオープンしたのと同じメンバーによるレストラン・バーですが、ここではスパゲッティも、さらにはワインすらも、薪のオーブンが支配します。年若いシェフ、マット・リンゼーが経営するエステルでは、スモーク、ハーブ、野菜が重視されています。その植物志向の店名を反映して、ここでは肉は主役ではなく、アクセントとして使われることがよくあります。

ダニエル・ペッパーレル、10ウィリアム・ストリート(10 William St)、ニュー・サウス・ウェールズ州

注目を浴びているこの若きシェフを簡単に表現すると、野球帽と腕のタトゥー、そして流行のイタリアン・バー料理です。パディントン中心部にある彼の小さなイタリアン・ワイン・バー、10ウィリアム・ストリートのメニューの中心は、小皿料理と燻製です。乾燥オリーブ粉末をトッピングした貝のスパゲティといったシンプルな料理や、即興で作ったイタリアン版ベーコン・エッグ・マックマフィンなどが出てくるかもしれませんが、細部への気配りと軽いタッチのおかげで、新鮮な美味しさは損なわれません。 

カール・フィーラ、オシレイト・ワイルドリー(Oscillate Wildly)、ニュー・サウス・ウェールズ州

シドニー内陸西部にあるランドマーク、オシレイト・ワイルドリーのこの年若きオーナー・シェフは、メニューを大きく刷新しました。オーストラリア中の食を愛する人々が今すぐ食べたいと思う料理ばかりです。美味しい食事に対する彼のアプローチは、モダンなアイデアを取り入れながら、味よりもテクニックに捕らわれることなく、新鮮さ、軽さ、明るさを前面に押し出す、というものです。ただし必要なときは、大胆さと勇気も忘れません。

ベン・デヴリン、
エスクワイア(Esquire)、
クイーンズランド州

ベン・デヴリン、エスクワイア(Esquire)、クイーンズランド州

エスクワイアのヘッド・シェフ、ベン・デヴリンとシェフ・チームは、あることを実践しています。それは「立ち向かうこと」です。彼らは魚を注文した各テーブルを回り、そのコースのiPadビデオで魚の頭を取り除く様子を見せます。これはコーラル・トラウトをサーブするための穏やかなやり方とは言えませんが、ランチがさらに美味しくなることは間違いありません。そのメニューは楽しく型破りです。たとえば、韓国の発酵ピクルスをビーフ・ジャーキーでサンドイッチしたものや、ちょっとまともなところでは、堅焼きパンにロースト・ダック・ファットを塗ったものなどがあります。

ベン・ウィリアムズ、ジェラルズ・ビストロ(Gerard’s Bistro)、クイーンズランド州

西オーストラリア州出身のこの腕の立つ若きシェフは、機内食メニューの開発など幅広い分野で活躍していましたが、最終的にはジェラルズのオープンに落ち着きました。ここで、彼は自分のスタイルのビストロ・メニューをふるまっています。それはモロッコや中東風の小皿料理と評され、炭火焼きのボア・ゴートやキベ・ネイエ(レバノン風ラム肉のタルタル)などを提供しています。ワインとカクテルにぴったりです。 

ラックラン・コルウィル、ヘントレー・ファーム(Hentley Farm)、南オーストラリア州

アデレードのザ・マンセ(The Manse)で料理人を4年間務めた後、この年若きシェフは現在、ヘントレー・ファームで農業と狩猟に携わりながら、美味しいメニューのちょっとした実験をしています。また、その過程で数々の賛辞を受けています。

エマ・マカスキル、
マギル・エステート(Magill Estate)、
南オーストラリア州

エマ・マカスキル、マギル・エステート(Magill Estate)、南オーストラリア州

テツヤズ(Tetsuya's)とセント・ジョン(St John)を卒業したこの若きシェフは、ワインに方向転換しました。高層ビルとスモッグを離れ、都市郊外にあるペンフォールズ・マギル・エステート(Penfolds Magill Estate)に移ったのです。彼女のメニューには周囲の環境が反映されており、地元で収穫、捕獲された食材が使われています。

ダンカン・ヴェルハムット、ビストロ・ドム(Bistro Dom)、南オーストラリア州

シェフの中のシェフ、ヴェルハムットは、火、スモーク、食材を無駄にしない料理を重視したメニューをビストロ・ドムで考案しています。ある日のディナーは、カリッとしたバークシャー・ポークの小さなスナックに発酵コールラビを添えたものからスタートし、メインは燻製ハンガー・ステーキ、最後にチョコレート・エッグとシーソルト・キャラメルで締めくくられています。

デヴィッド・モイル、ザ・スタッキングス(The Stackings)、タスマニア州

バイロン・ベイがパシフィック・ダイニング・ルーム(Pacific Dining Room)とデヴィッド・モイルを一度に失ったなんて、悲し過ぎるニュースです。一方でペパーミント・ベイにとっては、思いがけない幸運が転がり込んだことになります。彼の整然とした、一見すると楽観的な食に対するアプローチは、キッチンでの厳格さに裏打ちされたものです。地元産の食材を慎重に、想像力を駆使して料理しています。こうして、アンチョビと赤チコリを添えたラムのバラ肉のコンフィや、ドライ・オリーブとマイナーズ・レタスとともにサーブされるすばらしい魚のポシェといった料理が生まれています。

ビクター・リョン、
リー・フー・フック(Lee Ho Fook)、
ビクトリア州

ビクター・リョン、リー・フー・フック(Lee Ho Fook)、ビクトリア州

ウォーレン・ジヴォンの曲に出てくる中華料理レストランにちなんで名付けたレストランの経営を任せられるのは、このシドニー出身の若者には初めての体験です。マーク(Marque)とミスター・ウォン(Mr Wong)で修業を積んだリョンは、メルボルンに拠点を移しました。リー・フー・フックのオーナーは、ペイ・モダン(Pei Modern)とローザズ・キッチン(Rosa’s Kitchen)と同じ人々です。彼らはこのレストランの大部分をリョンに託し、リョンは、ヒップホップやエレクトロといった音楽に合う、独自のモダン・スタイルの中華料理(斬新なエビのトースト、レタス包み、ポーチドチキンなど)を提供しています。

アレックス・ドロビズ、バー・ナシオナル(Bar Nacional)、ビクトリア州

年若きシェフ、アレックス・ドロビズは、バー・ナシオナルのキッチンで華々しいメルボルン・デビューを飾りました。ここは、サン・セバスティアンからインスピレーションを受けた、人気のタパス・バーです。スペインの伝統に従い、料理は終日提供されます。昼間はボカディーリョ(サンドイッチ)、小さなケーキ、コーヒーを楽しむことができ、暗くなるとスペインのワイン、生ハム、和牛のステーキやピクルスの大皿が供されます。

デイブ・フェルヘール、タウン・マウス(Town Mouse)、ビクトリア州

オージーは、キウイのサクセス・ストーリーを自分のことのように話すのが大好きです。そしてこのブロックに、デイブ・フェルヘールという若者がやってきました。シドニーのベントレー・バー(Bentley Bar)で経験を積んだこの有能なシェフは、その技術をウェリントンに持ち帰り、マッターホルンのキッチンを受け継ぎました。そして現在は、カールトンに自分の場所を持っています。タウン・マウスという店で、以前はアンブラス(Embrasse)というレストランがあった場所です。その営業は非常に洗練されており、バターミルク、セージ、アーモンド・ブラウン・バターを添えたトースト・キプラーなどの料理を提供しています。 

オリバー・グールド、
ストークハウス(Stokehouse)、
ビクトリア州

オリバー・グールド、ストークハウス(Stokehouse)、ビクトリア州

メルボルンで生まれ育ったオリバー・グールドは、セント・キルダのランドマーク的レストラン、ストークハウスのヘッド・シェフです。彼は最近、2014年のジ・エイジ・グッド・フード・ガイド・アワード(The Age Good Food Guide 2014 Awards)のヤング・シェフ・オブ・ザ・イヤー(Young Chef of the Year)に選出されました。オリバーは、セント・キルダのランドマーク的レストラン、ストークハウスのキッチンで8年間料理を担当しています。最初はシェフ・ド・パルティ(部門料理長)を務めていましたが、2010年にヘッド・シェフに指名されました。

ストークハウスは今年初めの大火災で焼けてしまいましたが、オリバーはポップアップ・レストランですぐに立ち直り、そこで彼は貧しい人々のためにスープを作りました。そして5月には、メルボルンの中心にあの人気レストランが再オープンしたのです。

大きな期待を背負った新進気鋭のオーストラリア人シェフとしてのオリバーの立場を強固なものにしたのは、2014年のマスターシェフ(MasterChef)シリーズ6でのデビューでした。そして、メルボルン・フード&ワイン・フェスティバル(Melbourne Food & Wine Festival)、ヌーサ・インターナショナル・フード&ワイン・フェスティバル(Noosa International Food and Wine Festival)など、複数の国際的に有名なオーストラリアのフード・フェスティバルにストークハウスを代表して出場することになりました。

オリバーの独特なスタイルの核は、最高品質の食材を使って、グルメなお客様にも一般のお客様にも魅力を感じてもらえるシンプルで季節感あふれる料理を提供することです。

サム・ワード、エル・パブリコ(El Pùblico)、西オーストラリア州

クライストチャーチ生まれのこのパースのシェフは、メキシコ料理のレジェンド、ダイアナ・ケネディの横で料理をしてきました。イナゴのフライが得意で、オリジナルのホット・ソースが自慢です。彼が考案するエル・パブリコのメニューには、タコスを超えるメキシコ料理の世界が広がっています。生魚と燻製魚、豆料理、屋台料理が多く、特製のソフト・ドリンクや美味しいテキーラ・カクテルを提供する陽気なバーも併設されています。