ギブ・リバー・ロード6日間の旅
4WD車で行くものとしてはオーストラリアで最大規模の冒険に挑戦し、西オーストラリア州キンバリー(Kimberley)の険しい原生地域を660km以上横断しましょう。
原文:コール・ラティマー
西オーストラリア州キンバリー地域の真ん中を走り抜ける660kmの旅は4WD車で行く素晴らしい冒険です。ウィンジャナ渓谷国立公園(Windjana Gorge National Park)でクロコダイルを見たり、レナード(Lennard)渓谷やベル渓谷(Bell gorges)でスイミングやブッシュウォーキング、キャンプを楽しめます。ミッチェル・フォールズ(Mitchell Falls)やミッチェル・プラトー(Mitchell Plateau)上空を飛ぶシーニックフライトや、見渡す限り続く広さのエル・クエストロ・ウィルダーネス・パーク(El Questro Wilderness Park)で宿泊するのもおすすめです。
見どころ
- シーニックフライトで流れ落ちる滝の上を飛ぶ
- 深い水場で泳ぐ
- アウトバックの大牧場に泊まる
基本データ
- 日数:6日間
- 距離:660km
- 移動手段:4WD
- 最寄りの主要都市:ブルーム
- 料金:$$$$
1日目:ダービーからウィンジャナ渓谷国立公園へ
キング・サウンド(King Sound)の端、ダービー(Derby)から出発して、野生のクロコダイルを見るのにオーストラリアで最高の場所の1つであるウィンジャナ渓谷国立公園(Windjana Gorge National Park)まで東へ144km走行します。レナード川の流れがネイピア山脈を削ってできたウィンジャナ渓谷の周りを歩きましょう。さまざまな野鳥たちとクロコダイルが水場の近くで日光浴するのを眺められます。ウィンジャナから、1800年代後半に先住民アボリジニの指導者ジャンダマラ(Jandamarra)の隠れ家として使用されていた、約33km離れたトンネル・クリーク(Tunnel Creek)に行ってみましょう。小川をたどり750mのトンネルを通ってネイピア山脈(Napier Range)の反対側へ出られます。トーチライトとカメラを持参し、さまざまな種類のコウモリや、少なくとも3億5,000万年前の石灰岩の礁をレンズに捉えましょう。その後、ウィンジャナ渓谷国立公園の快適なキャンプ場に戻り、素晴らしい星の下で眠りに落ちましょう。
2日目:ウィンジャナ渓谷国立公園からベル渓谷へ
ウィンジャナ渓谷を出発し、レオポルド・リバー渓谷(Lennard River Gorge)まで車で1.5時間移動します。渓谷と滝の劇的な景色を見渡す展望台に向かうには、駐車場から見上げるようなキング・レオポルド砂岩と小川沿いに2kmのウォーキング・トラックをたどって行きましょう。駐車場への道は4WD車のみ通行可能です。さらに進んだ先にはギブ・リバー・ロード(Gibb River Road)の道沿いで最も有名な渓谷、絵画のように美しいベル渓谷があります。渓谷にアクセスするには、美しいベル・クリーク(Bell Creek)沿いに少し歩き、渡ります。滑りやすいのでご注意ください。完璧なU字型の崖から100mの長さの滝が深い自然の滝つぼへと流れ落ちています。ここは泳ぐ場所としても人気です。キャンプをするならサイレント・グローブ(Silent Grove)が10km先にあります。宿泊施設としてはベル渓谷(Bell Gorge)から道沿いに西へ100km先にマウント・ハート・ホームステッド(Mount Hart Homestead)もあります。
3日目:ベル渓谷からマニング渓谷へ
ベル渓谷からギブ・リバー・ロードに沿って最もアクセスしやすい、馬蹄形のガルバン渓谷(Galvans Gorge)までは100kmの距離があります。イスデル川(Isdell River)で泳いだり、ロープで渡ったりしてみませんか。あるいは単に滝の下に座り上を見上げて、絶壁に張り付くように茂っている雑木林を眺めてみましょう。ここからバーネット・ロードハウス山(Mount Barnett Roadhouse)を経由する21kmの短いドライブで、マニング渓谷(Manning Gorge)キャンプ場まで移動できます。このキャンプ場は静かなロウアー・マニング渓谷(Lower Manning Gorge)の滝つぼの隣にあります。ここからウォーキング・トラックは先住民アボリジニの壁画の脇を通り過ぎ、壮観な滝とアッパー・マニング渓谷(Upper Manning Gorge)のヤラミア・プール(Yallamia Pool)の滝つぼへと続きます。滝は5月から7月の間に水量が最高となります。
4日目:マニング渓谷からドライズデール川へ
ギブ・リバー・ロードを後にし、キンバリー地域の北西部にある見事なミッチェル・プラトー(Mitchell Plateau)を探索してみましょう。マニング渓谷から171km離れたドライズデール・リバー・ステーション(Drysdale River Station)への滞在がおすすめです。ここから、プリンス・リージェント川(Prince Regent River)とミッチェル・フォールズの上を飛ぶシーニック・フライト(5月から8月まで)に乗りましょう。飛行時間は2時間で、各機に5人の乗客が乗機できます。旅程に数日の余裕がある場合は、ミッチェル・プラトーまでドライブしてみましょう。道すがら、ブッシュウォークや先住民アボリジニの壁画を見ることができます。少なくとも2晩はミッチェル・フォールズ・キャンプグラウンド(Mitchell Falls campground)で過ごすのがおすすめです。このキャンプ場からミッチェル・プラトーまでヘリコプターでのフライトが運行されています。
5日目:ドライズデール・リバー・ステーションからホーム・バレーへ
ドライズデール・リバー・ステーションから東へ9時間、雄大なコックバーン山脈(Cockburn Range)のふもとのホーム・バレー・ステーション(Home Valley Station)へ向かい、デュラック川(Durack River)を渡りましょう。ホーム・バレー・ステーションはアウトバックの遊び場のような場所で、そびえ立つ峡谷、輝く滝とビラボン(氾濫原)が合わさった風景が見られます。緩やかな渓谷ウォークをたどり、馬に乗ってコックバーン山脈を眺めてみましょう。あるいはバラマンディ・フィッシングを試してみてください。釣った魚を調理するシェフを手配することもできますコックバーン山脈を見渡すステーションのプライベートな眺望から、素晴らしい夕日やデュラック川とペンテコスト川(Pentecost)の息をのむような景色を楽しみましょう。
6日目:ホーム・バレーからエル・クエストロ・ウィルダネス・パークへ
ホーム・バレーから南へ車でわずか45kmの距離にあるエル・クエストロ・ウィルダネス・パーク(El Questro Wilderness Park)へ向かいましょう。キンバリーの東の端に位置する現在も運営中の牧場で、リゾートでもあります。途中でペンテコステ川を渡ります。4つの主要な河川が公園を横切って交差しており、川にはたくさんの固有動物、鳥、魚が見えます。また同様に淡水泉や峡谷もあります。このリゾートでは、豪華な農家の邸宅からテント・キャビン、伝統的なブッシュのキャンプ場まで、多彩な宿泊施設を利用できます。乗馬、釣り、日帰りツアー、シーニック・フライトなど、さまざまなアクティビティを提供しています。もっと冒険的な体験を楽しみたい人はグレート・ノーザン・ハイウェイ(Great Northern Highway)のすぐそばにあるグロット(The Grotto)の水場を訪れることもできます。