レジェンダリー・パシフィック・コースト・ツーリング・ルートをドライブ
ニュー・サウス・ウェールズ州のレジェンダリー・パシフィック・コーストは、世界レベルのワインから、輝くビーチや古代雨林の遊歩道までがそろい、ドライブに最適の場所です。
原文:アリッサ・ジェンキンス
シドニーからブリスベンまでの1,000kmにわたるこの壮大なドライブでは、ハンター・バレー(Hunter Valley)の有名なワイナリーやポート・スティーブンス(Port Stephens)の壮大な砂漠を探索したり、バイロン・ベイ(Byron Bay)のきらめくビーチを堪能したりできるうえ、道中には野生動物との素晴らしい出会いもあります。
見どころ
- ポート・スティーブンスでイルカと泳ぐ
- ハンター・バレーで美味しいワインのテイスティング
- バイロンベイで日の出時にスカイダイビング
基本データ
- 日数:9日間
- 距離:1,000km
- 移動手段:車
- 最寄りの主要都市:シドニー
- 料金:$$$$
1日目:シドニーからニューキャッスルへ
シドニーを出発し、緑豊かな北部の郊外を通って、景色のきれいなルートでセントラル・コースト(Central Coast)へ向かいます。途中、ユーミナ(Umina)に寄り、ベルズ・アット・キルケア(Bells at Killcare)で豪勢なランチをいただきます。ベルズは美しく手入れされた庭園の中にある5つ星のブティックホテルで、受賞歴のあるレストランがあり、そこでは地元の産物を使った料理とワインを提供します。その産物の多くは敷地内で栽培し、収穫したものです。さらに北へ30分進み、バトー・ベイ(Bateau Bay)へ。ここには、ウィラバロング国立公園(Wyrrabalong National Park)の中を通る人気のコースト・ウォーキング・トラック(Coast Walking Track)があります。のんびりと歩ける往復6kmの遊歩道で、自生のワイルドフラワーが咲き、海の景色がきれいな崖の上を通ります。5月~8月には、回遊するクジラを見ることができます。続いて、オーストラリアで2番目に古い街ニューキャッスル(Newcastle)までこの日最後のドライブ。ニューキャッスル・メアウェザー・オーシャン・バス(Newcastle Merewether Ocean Baths)で泳いでリフレッシュしましょう。街を代表するこの施設は1935年にオープンしました。南半球で最大のオーシャンプール複合施設です。航海をテーマとしたノボテル・ニューキャッスル・ビーチ(Novotel Newcastle Beach)に泊まれば、この施設まですぐです。
2日目:ニューキャッスルからポコルビンへ
活気あるイースト・エンド(East End)でニューキャッスルのカフェ文化に浸ることから始めましょう。ワン・ペニー・ブラック(One Penny Black)はおすすめ。素敵な田舎風の内装で、地元の産物や地元で焙煎したコーヒーを提供しています。ボルトン・ストリート・パントリー(Bolton Street Pantry)も人気の店です。季節の料理、新鮮な農産物、美味しいコーヒーを味わうことができます。甘いものがお好きなら、ドーヘッズ(Doughheads)へ行きましょう。ぜいたくな手作りドーナツが人気です。街の有名なノビーズ・ビーチ(Nobbys Beach)で泳ぎましょう。その後は1時間ほど内陸部へ移動し、ニュー・サウス・ウェールズ州が誇るワイン産地、ハンター・バレーへ。ハンター・バレーはセミヨンとシラーズで有名で、マクギガン(McGuigan)やティレルズ(Tyrrell's)など家族経営のワイナリーを含め、120以上のワイナリーがあります。また、オーガニックやバイオダイナミクスを取り入れ、新しいことに挑戦するワイナリーにもぜひ寄りましょう。ハーカム・ワインズ(Harkham Wines)やクリンクルウッド(Krinklewood)がその代表です。宿泊はザ・コンベント(The Convent)で。歴史的建造物を豪華に改修した宿泊施設で、エレガントな客室が17室備わります。道を少し行ったところにはサーカ1876(Circa 1876)レストランがあり、充実したワインリストと素敵な盛り付けの料理を提供しています。ザ・ゴールデン・ドア(The Golden Door)で若返りを図るのも良いでしょう。デイスパとしても利用できるし、ウェルネスリトリートとして滞在もできます。
3日目:ポコルビンからポート・スティーブンスへ
少し奮発して、ハンター・バレーのブドウ園の上を飛ぶ熱気球ライドで日の出を見ましょう。そして、このワインカントリーにサヨナラを告げて、ポート・スティーブンスへ向かいます。東に100km進むと、ネルソン・ヘッド・ライトハウス(Nelson Head Lighthouse)に到着。そこからは美しい湾を一望できます。インナー・ライト・ティー・ルームズ(Inner Light Tea Rooms)ではブランチを食べることができます。ポート・スティーブンスはオーストラリアのイルカウォッチングのメッカ。ぜひ朝のクルージング、水泳またはシーカヤックツアーに参加しましょう。午後には、近くのウォリミ保護区(Worimi Conservation Lands)にあるストックトン・ビーチ(Stockton Beach)の砂丘を探索。19世紀の間、ここでは多くの船が難破しました。そのため、難破船の船員のための食糧を保管する目的で、トタン小屋が何棟か建てられました(現在、そのトタン小屋の集まりはティン・シティと呼ばれています)。その現在の様子を見たら、サンドボードやクアッドバイク、4WDに乗って、砂丘をとことん楽しみましょう。1日の締めくくりは、夕方の水泳やシュノーケリングがおすすめ。このエリアには砂浜のビーチが26もあるので、お気に入りの場所を探しましょう。半島には、ザ・アンカレッジ(The Anchorage)やアマルナ(Amarna)など、海に面した高級リゾートが多くあります。お気に入りを見つけ、最高のひとときをお過ごしください。
4日目:ポート・スティーブンスからコフス・ハーバーへ
1日の初めに、ポート・スティーブンスの入口にある高さ160mのトマリー・ヘッド・サミット(Tomaree Head Summit)に2時間掛けて登りましょう。とても爽快な気分になります。頂上からは、美しい海岸線の景色とともに、ブンデルバー(Boondelbah)島やブロートン(Broughton)島まで見渡せます。続いて、車で2時間半ほど北上すると、ポート・マッコーリー(Port Macquarie)に到着。ここでは白砂のビーチでのんびりとリフレッシュできます。または、世界初のコアラ病院(Koala Hospital)に寄るのも良いでしょう。ケアを受けているコアラがいる中を歩けます。受領歴のあるビラボン動物園(Billabong Zoo)もおすすめ。オーストラリアの動物に加え、外来種も間近で見ることができます。さらに160km北上し、休日を過ごすのに最適なコフス・ハーバー(Coffs Harbour)へ。ここへ来たら、地域で盛んなトロピカルフルーツ産業のシンボル「ビッグ・バナナ(Big Banana)」の写真を撮りましょう。家族向けのアクティビティは続きます。次はバタフライ・ハウス(Butterfly House)へ。室内の熱帯環境に300種類ものオーストラリアの蝶々が住んでおり、その中を歩くことができます。夜は、ブレイクフリー・アーヌカ・ビーチ・リゾート(BreakFree Aanuka Beach Resort)に滞在しましょう。
5日目:コフス・ハーバーからバイロン・ベイへ
午前中は、コフス・ハーバーの海にあるソリタリー・アイランド海洋公園(Solitary Islands Marine Park)で過ごしましょう。ニュー・サウス・ウェールズ州で3番目に大きい海洋保護地区で、71,000ヘクタールの広さがあります。珊瑚やカラフルな魚からカメやイルカまで、多様な海洋生物が生息するため、ダイバーやシュノーケリングをする人に大人気です。島々自体は一般に公開されていません(毎年、決められた週末のみにヘリコプターが着陸できます)が、シュノーケリングツアーに参加すれば、海の中でたくさんの魚たちを見ることができます。
内陸を40分進み、ヒッピーの村ベリンジェン(Bellingen)に寄り、ランチを食べましょう。土曜日なら、ベリンジェン・グロワーズ・マーケット(Bellingen Growers Market)へ直行。一箇所でたくさんの地元のオーガニックフードを試食できるのが魅力です。地元の人に人気の5チャーチ・ストリート(5 Church Street)もおすすめです。季節のメニューを味わいながら、生演奏を楽しむことができます。その後は、きれいな景色の中を北上する3時間半のドライブ。ボヘミアンの雰囲気あふれるビーチパラダイス、バイロン・ベイへ向かいます。ザ・バイロン・アット・バイロン(The Byron at Byron)・リゾートにチェックイン。18ヘクタールの亜熱帯雨林の中に広々としたスイートがあり、地域のゆったりとした豪華さを楽しむことができます。そこからは、タロー・ビーチ(Tallow Beach)に直接アクセスすることができます。
6日目:バイロン・ベイ
オーストラリアで最もエキサイティングなスカイダイビング体験をしましょう。バイロン・ベイの海岸線の上空4,270mからジャンプします。スカイダイビングの後は朝食を楽しみましょう。印象的なカフェがたくさんあり、その多くでは、バイロンに豊富にあるオーガニックフードや地元の食材を上手に活用しています。フォーク(Folk)は、流行の最先端を行く奇抜なカフェで、ベジタリアンメニューが中心です。ザ・ファーム・バイロン・ベイ(The Farm Byron Bay)には、バイロンのすべてがそろっています。32ヘクタールの持続可能な農場で、活気あるレストラン、パティスリー、花屋があります。
午後は、バイロン・ヒンターランド(Byron Hinterland)のバンガロー(Bangalow)周辺のブティックや軽食店を回りましょう。時間があるなら、ヒンターランドに5ヶ所ある古代のゴンドワナ多雨林(Gondwana rainforests)のいずれか(いくつか)を探索するのもおすすめです。街に戻ったら、人気のクラークス・ビーチ(Clarkes Beach)で夕日の中の水泳を楽しみましょう。
7日目:バイロン・ベイからゴールド・コースト・ヒンターランドへ
オーストラリア大陸最東端で、ケープ・バイロン・ウォーキング・トラック(Cape Byron Walking Track)(2時間)をハイキング。朝日を浴びてピンクに染まるバイロン・ベイ灯台(Byron Bay Lighthouse)を見ることができます。5月~11月には、回遊するクジラを見に行きましょう。そしてその後は、地元の人のように、バイロンの海岸線に押し寄せるトレードマークの波に乗るのもおすすめです(サーフィンのレッスンもあります)。サーフィンのクラスは、ソウル・サーフ・スクール(Soul Surf School)の2時間半のプライベートレッスンから、バイロン・ベイ・サーフ・スクール(Byron Bay Surf School)の数日間のワークショップまで、さまざまなレッスンをさまざまな地元の業者が行っています。潮風と太陽が降り注ぐ中、車でさらに90分間北上すると、クイーンズランド州の境界を越え、緑豊かなゴールド・コースト(Gold Coast)・ヒンターランドに着きます。そこでは、緑の中でブッシュウォークを楽しんだり、景色を楽しんだり、山でのんびりしたりできます。夜は、グインガナ・ライフスタイル・リトリート(Gwinganna Lifestyle Retreat)で宿泊。身体や心のケアをしたり、スパトリートメントを受けたり、エクササイズクラスに参加したりできます。胃腸や肝臓の健康を改善するオーガニックメニューも用意されています。
8日目:ゴールド・コースト
午前中は、美しいゴールド・コースト・ヒンターランド・ウォーク(Gold Coast Hinterland Walk)の一部をハイキングしましょう。この遊歩道は全体では54kmもある長いコースです。その後、車で進んでいくと、鳥の鳴き声からビーチのにぎやかさへと変わっていきます。そこが、ゴールド・コーストで一番活気があるサーファーズ・パラダイス(Surfers Paradise)です。ここには、ウェットアンドワイルド(Wet'n'Wild)、シー・ワールド(Sea World)、ムービー・ワールド(Movie World)、ドリームワールド(Dreamworld)の、地域で有名な4つのテーマパークがあります。1日掛けて、ワクワクドキドキの乗り物やショーを楽しみましょう。その後は、活気あるキャビル・アベニュー(Cavill Avenue)へ。ショップやカフェ、レストラン、バーが軒を連ねます。ゴールド・コーストの壮大な景色を形作るビーチ沿いの高層ビルのいずれかに泊まりましょう。例えば、ヒルトン・サーファーズ・パラダイス・レジデンス(Hilton Surfers Paradise Residence)には、1~4名用のオープンプランのアパートメントが備わり、床から天井まである窓からは素晴らしい景色が見えます。でも、寝る前に、さらにスリルのあることをしたいと思いませんか。夜のスカイポイント・クライム(SkyPoint Climb)に参加しましょう。ゴールド・コーストで一番高い展望ポイントから輝く街をながめることができます。
9日目:ゴールド・コーストからブリスベンへ
サーファーズ・パラダイス周辺の静かな海域で、朝のスタンドアップ・パドルボード・レッスンを受けましょう。その後は、派手で魅惑的なゴールド・コーストを出発して、クイーンズランド州のもっと落ち着いた、でも洗練された州都のブリスベンへ向かいます。北へ100kmの気楽なドライブです。ブリスベンではいろんなアクティビティが待っており、旅の最後を祝うのにぴったりです。モートン島(Moreton Island)まで足を伸ばしたり、ストーリー・ブリッジ(Story Bridge)に登って素晴らしい景色を見たり、リバーステージ(Riverstage)で屋外パフォーマンスを見たりしましょう。心ゆくまでこの街を堪能してください。
ここからは、更に海岸線を北上して、グレート・バリア・リーフの玄関口、ケアンズを訪れたり、オーストラリアの他の州都まで行くことができます。