シドニーっ子たちはいつでもパーティーが大好きです。それでも1月26日のオーストラリア・デーほど大規模で、しかも心を揺さぶられるものはまず、ありません。人々は市内各地から国旗を振りながらシドニー湾岸に集合。楽しみなプログラムが盛りだくさんのイベントに参加します。まずは、王立植物園(Royal Botanic Gardens)で伝統的な土地の所有者であるアボリジニの儀式を見学、彼らに敬意を払います。そして、湾内各地を進む大型帆船や小型フェリー、ヨット、さらにはサーフボードのレースを見て、歓声をあげましょう。「レッド・ベレー(Red Berets=赤いベレー帽部隊)」がパラシュートでサーキュラー・キー( Circular Quay)に降下するのを見物したり、ハイド・パーク( Hyde Park)で大規模なオーストラリアン・スタイルのバーベキュー大会に参加、ロックス( the Rocks)でオーストラリア音楽の祭典に聴き入るのもいいでしょう。もちろんこの国が誇る最大のハイライト、美しい花火を見逃すわけにはいきません。
オーストラリア・デーは、約1,350人の乗組員を乗せた11隻の船から成るアーサー・フィリップ船長の船団が初めて上陸した日を記念してつくられた記念日です。彼はイギリスのために囚人の入植地を建設しに、1788年の1月18日から20日にかけてボタニー湾に到着しました。しかし一行はこの辺りは入植には向かないと考え、1788年1月26日に北にあるポート・ジャクソン( Port Jackson)に移動し、カディガル族の人々に「カディ」と呼ばれていたキャンプ・コーブ( Camp Cove)に上陸しました。そのため、毎年1月26日がオーストラリア・デーとなり、オーストラリア全土で祝日として祝われています。オーストラリアの入植が始まって以来、これよりも大規模なお祭りは他にありません。
オーストラリア・デーの楽しみは、まず緑濃いシドニーの王立植物園( Royal Botanic Gardens)で行われるワガンマグル・モーニング・セレモニー(Woggan-ma-gule Morning Ceremony)から始めましょう。カディガル族の聖地であるこの場所で、アボリジニのダンサーやミュージシャン、それに長老たちがシドニーの最初の居住者である自身の種族に敬意を表します。その後でアボリジニの長老たちと話したり、彼らの神話であるドリームタイムの物語を聞いたり、絵画や工芸品の制作講習会に参加してください。どれも美しいシドニー湾を背景にして、楽しさはひとしおです。
さて、次はシドニー湾の水上に目を移しましょう。ボートの白い航跡をここから眺めるのもいいですが、もっと近くから眺めるには、サーキュラー・キーに行って喜びに沸く人々と合流しましょう。オーストラリア・デー・レガッタでさまざまな大きさや古さのヨットがゴールインするのを見学してみてください。フォート・デニソン(Fort Denison)とシャーク・アイランド(Shark Island)周辺からシドニー・ハーバー・ブリッジ(Sydney Harbour Bridge)までの小型の双胴フェリーのレース、フェリソン(Ferrython)見物もおすすめです。ハーバー・ブリッジはブラッドリーズ・ヘッド(Bradley’s Head)から航行してきた大型帆船がゴールを迎える場所でもあります。この他オーストラリア・デーのために色とりどりに着飾ったサーファーたちが、サーフボードを漕いで湾内を横切るレースもあります。プラスチック製のカンガルーを身につけている者もあれば、別のオーストラリアらしいマスコットをつけている者もいます。オーストラリア国旗で飾り立てて傍らを行き来しているボートは、船のベスト・ドレッサー賞(Best Dressed Vessel)を狙って競争しています。
水辺ではこんなお祭り騒ぎがまだまだ続きますが、昼頃になると、オーストラリア王立砲兵隊が建国を祝って、ザ・ドメイン(The Domain)にあるフリート・ステップス(Fleet Steps)から21発の祝砲を放ちます。そのあとオーストラリア空軍の飛行機が編隊を組んでシドニー湾上空から急降下し、レッド・ベレーの隊員たちがサーキュラー・キーに降下します。 また、長い歴史を誇るロックスでは6ヵ所のステージで大規模な無料コンサートが開かれます。オーストラリアのミュージシャンたちがロック、ポップス、フォーク、ファンクなど、自らの持ち歌を夜遅くまで熱唱します。さらに湾周辺では、何百人ものジャズ愛好家たちが午後のコンサートを聴きにピアモント・パーク(Pyrmont Park)に集まってくることでしょう。
市内では、ハイド・パーク(Hyde Park)がさまざまな家族向けエンターテイメントの舞台になります。周辺の通りをクラシック・カーがパレードするのを見物したり、無料のステージでさまざまなスタイルの音楽に聞き入ってください。ワイン・ガーデンでくつろいだり、グラス片手に各国の屋台料理や、大規模なオーストラリアン・スタイルのバーベキューで軽食をほおばるのもいいでしょう。午後には、ロード・メイヤーズ・シチズンシップ・セレモニー(Lord Mayor’s Citizenship Ceremony)で、正式にオーストラリアの市民権を得た世界各国からの移民たちと出会うことができます。
こうしたオーストラリアのプライドや情熱、創造力などはすべて、オーストラリア・デーを祝福する花火が、湾の周辺や橋のむこうにきらびやかに打ち上がる午後9時に最高潮に達します。が、