メルボルンの裏通り

マジョルカ・ビルディング(Majorca Building)の外観、センター・プレース(Centre Place)、メルボルン(Melbourne)、ビクトリア州。 © Tourism Victoria

メルボルンの裏通り

どこで何が売られているのか、その全体像がつかめそうもない。それが碁盤の目の形に通ったメルボルンの表通りを離れて、その背後に迷路のように続く裏通りを入った時の印象です。地元の人でさえこんな店があったのかと驚くことがあるほど。ひっそりとした小道には食事をしたり、流行りの服を買ったり、アートを楽しんだりできる場所が、隠れるようにたたずんでいます。夜遅くまで営業しているジャズ・バーを探したり、オープンエアの小さなイタリアンレストランから道行く人を眺めたり、ブティックや壁面に落書きされた絵を見て回りましょう。いかにもメルボルンらしい佇まいのこれらの通りには、誰も知らないこの町の秘密がたくさん詰まっています。

19世紀に牛の引く荷車が荷物を満載して通ったという広くて整然とした大通りとは異なり、メルボルンの裏通りは、自由自在に曲がりくねって広がっています。大通りは大都市らしく常に混雑していますが、静かな裏通りに入ると、その喧騒はもう届きません。

コーヒーのいい香りが楽しみたい方は、デグレーブス・ストリート(Degraves Street)やセンター・プレース(Centre Place)に行ってみてください。道の両側に立ち並ぶ生活用品店にも立ち寄ってみましょう。クロスリー・ストリート(Crossley Street)沿いにはさらに多種多様なカフェが並んでいて、他にもおシャレなブティックやおいしいと評判のこじんまりとしたランチ・スペースがあります。また近くのリバプール・ストリート(Liverpool Street)には安くておいしいアジア料理やイタリア料理の店が並んでいます。

もう少し手をかけたイタリア料理が食べたいという方には、ハードウェア・レーン(Hardware Lane)がお薦めです。店の前にはいかにも快活そうなウェイターが立ち、お店の中に案内してくれます。夏のあいだはどの店もオープンエアになっていて、路上から流れてくるバンドの演奏を楽しむことができます。さらにジョージ・パレード(George Parade)沿いでは壁が板張りになった地下のレストランで食事を楽しむことができます。この道はコリンズ・ストリート(Collins Street)の東端、いわゆる「パリス・エンド」にあります。あるいはきらびやかなチャイナ・タウンに行って飲茶ランチを楽しむのもいいでしょう。いちばんにぎやかなリトル・バーク・ストリート(Little Bourke Street)や、おシャレなバーが並ぶ脇道を散策してみてください。ブロック・プレース(Block Place)とザ・コースウェイ(The Causeway)にも食事を楽しめる場所がたくさんあります。

リトル・コリンズ・ストリート(Little Collins Street)周辺には現代的なブティックや有名ブランドの本店が集まっています。またマンチェスター・レーン(Manchester Lane)やフリンダース・レーン(Flinders Lane)には地元デザイナーの店がたくさんあります。この周辺はメルボルンの服飾産業が始まった場所です。ぜいたくなショッピングを楽しみたい方は、ロイヤル・アーケード(Royal Arcade)やブロック・アーケード(Block Arcade)に行ってみてください。床にはモザイク状に優美なタイルが張られ、壁には豪華な飾り付けが施されています。

メルボルン裏通りの魅力は建物の中ばかりではありません。ここは芸術的表現を行うための空間としての魅力も増しつつあります。ホイザー・レーン(Hosier Lane)やユニオン・レーン(Union Lane)沿いの建物の壁には色とりどりの落書きアートが施されていて、しかもそれが定期的に描き直されています。コッカー・アレイ(Cocker Alley)沿いでは壁画アーティスト、バンクシー(Banksy)の作品を見ることができ、ジェーン・ベル(Jane Bell)、ラトリッジ(Rutledge)、スパーク(Spark)各レーンでは通りごとに違ったストリート・カルチャーが楽しめます。

メルボルンの裏通りには小さなバーがたくさんあり、雰囲気もまさに各店各様です。何より楽しいのは、誰も知らない奥まった場所や予期せぬ扉のむこうにそんなバーを発見することです。メイヤーズ・プレース(Meyers Place)はこの街のナイトライフの中でも最もにぎやかなところで、おシャレなカクテル・バーから1920年代の禁酒法時代の雰囲気を残した居酒屋まで、ありとあらゆる店が揃っています。ベネッツ・レーン(Bennetts Lane)、マンチェスター・レーン(Manchester Lane)、ゴルディー・プレース(Goldie Place)には気軽に入れるジャズ生演奏の店があり、ACDAレーン(ACDC Lane)沿いには地元のロックの歴史に浸れる店が並んでいます。メルボルンで最も古いパブに行きたいなら、バンク・プレース(Bank Place)やマイター・レーン(Mitre Lane)の周辺に行きましょう。あるいはクロフト・アレー(Croft Alley)、スナイダーズ・レーン(Sniders Lane)、プレスグレーブ・プレース(Presgrave Place)、ゴルディー・プレース(Goldie Place)、ウォーバートン・レーン(Warburton Lane)で夜の隠れ家を探してみることもできます。

メルボルンの入り組んだ裏通りには、昔懐かしいカフェから鮮やかなストリート・アートまで、驚きに満ちた発見がたくさん詰まっています。

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