アルバニー、西オーストラリア州

パーキンス・ビーチ(Perkins Beach)、アルバニー(Albany)、西オーストラリア州。 © Tourism Western Australia

アルバニー、西オーストラリア州

アルバニー(Albany)は大自然が息づく西オーストラリア州南岸の街。パースから約4時間半のドライブで行くことができ、日常の煩わしさから逃れるのにぴったりの場所です。周囲には紺碧に光る海と背の高い木々におおわれた森や国立公園が広がり、釣りやダイビング、ウォーキング、ホエールウォッチングなど、大自然の中の冒険を目いっぱい楽しむことができます。さらに、街中には先住民アボリジニや後の囚人たち、船乗りや捕鯨船員たちの歴史が息づいています。沿道に美しいワイルドフラワーがじゅうたんのように広がるビバルマン・トラック(Bibbulmun Track)を歩くと、その南端にアルバニーの町があります。この道を歩くか、サウス・ウェストと呼ばれる州南西部のビーチと金鉱地帯をドライブして、町に入ってください。

プリンセス・ロイヤル・ハーバー(Princess Royal Harbour)を望み、絶景の広がるキング・ジョージ入江(King George Sound)の端にあるアルバニーの街の景観には、一種独特の感覚があります。町のすぐ近くにあるトルンディラップ国立公園(Torndirrup National Park)から海の景色を眺めてみてください。のこぎりの歯のような形をした花崗岩でできた海岸は、かつて南極大陸の一部だった場所です。ストーニー・ヒル(Stony Hill)の頂に登ると、市街や市内を流れる川を見下ろすことができ、はるか北にはスターリング・レンジ国立公園(Stirling Range National Park)も眺められます。公園内にはナチュラル・ブリッジ(Natural Bridge)やザ・ギャップ(The Gap)など、海面から24メートルの高さにそそり立つ、風に浸食されてできた奇岩もあります。

さらに街の両側にそびえるマウント・クラレンス(Mount Clarence)とマウント・メルヴィル(Mount Melville)の上からは、もっとすばらしい眺望が得られます。景色を楽しんだあとは、環境にやさしい風力発電施設を見学したり、ファーマーズ・マーケットでおいしそうな食材を探したり、犬の顔に見えることから名づけられた巨大な花崗岩ドッグ・ロック(Dog Rock)を見物したりして過ごしましょう。波静かなミドルトン・ビーチ(Middleton Beach)なら、シュノーケリングや海水浴、遊歩道を散策するのもいいでしょう。少し先にはエミュー・ポイント(Emu Point)があり、ペリカンにエサをやったり、ピクニックをしたり、レストランでゆったりとランチを楽しむことができます。

アルバニーの沖では釣りやダイビング、ホエールウォッチングも楽しめます。ビーチから投げ釣りをしたり、釣り船をチャーターして、サーモン、ニシン、ダイオウギス、マイワシ、カワハギ、マグロ、フエダイ、サメをねらってみてください。魚の隠れ家となっている沈没船HMASパース号(HMAS Perth)付近では、さまざまな魚がエサに食いついてきます。この船はスキューバダイビングのスポットとしても人気があります。

5月末から10月にかけては、ホッキョククジラやザトウクジラが回遊の途中でアルバニーの沖合いを通り、優雅な姿を見せてくれるホエールウォッチングのシーズンです。ビーチや岬の上から探すこともできるほか、クルーズに参加すればすぐ近くから眺めることもできます。7月に入ると、クジラたちはキング・ジョージ入江のエメラルド色に輝く広大な海で赤ちゃんを産み、子育てを始めます。そのそばではアシカやイルカ、海鳥たちが遊びたわむれています。この街はかつて捕鯨産業で栄え、一時は捕鯨衰退のためさびれていましたが、今ではホエールウォッチングがそれに代わりました。クジラ博物館に行くと、ハイテク設備を駆使した展示でその歴史を詳しく学ぶことができます。敷地はかつて捕鯨基地があった場所でもありま。

アルバニーの名物のひとつが、初期の入植者となった囚人たちを西オーストラリア州まで運んできた船ブリッグ・アミティ号(Brig Amity)の実物大模型です。目のあたりにすると、アルバニーの歴史に対する感動はより深いものになるでしょう。イギリス軍の遠征隊が初めてアルバニーの浜に上陸したのは1826年のクリスマスのこと。一行は当時キング・ジョージ入江周辺に住んでいたアボリジニのミネング族(Mineng people)と友好的な関係を築いたといいます。先住民に好意をもたれたのはロックイヤー船長(Major Lockyer)のおかげでした。誘拐された現地のアボリジニの女性を救出し、犯人を逮捕したのです。アミティ・トレイル号の中にはロックイヤー船長やその他の歴史上の人物の功績が展示されています。他にもかつて囚人を閉じ込めていた監房や食堂、捕鯨船の模型や入植者が暮らしていた小屋が再現されています。

地元の歴史をじゅうぶん楽しんだら、街の外にある国立公園へ繰り出しましょう。ウェスト・ケープ・ハウ国立公園(West Cape Howe National Park)では森の中やヒースの茂み、西オーストラリア州最南端にある白砂のビーチを散策することができます。シェリー・ビーチ(Shelley Beach)の上からハンググライダーやパラグライダーに乗って大空に飛び立つのもいいでしょう。街のすぐ東にあるウェスト・ガル国立公園(West Gull National Park)では絶滅危惧種の動植物や野鳥を探したり、北にあるトゥー・ピープル・ベイ国立公園(Two People Bay National Park)の美しい白砂のビーチでくつろぐこともできます。最近では1962年に一度絶滅が宣言されたクサムラドリがここで再発見されています。

アルバニーには、ビバルマン・トラック(Bibbulmun Track)を歩いて来ることも可能です。ここはカラムンダ(Kalamunda)から背の高い森やのどかな農地、野生的な砂浜を抜けてはるばる1,000キロに渡って続くウォーキング・コースです。それ以外に、州南西部のビーチと金鉱地帯を抜ける道をレンタカーで走って、すばらしい景色を存分に楽しみながら来るのもいいでしょう。パースを起点とし、州南西部を通って周回する8日間のドライブコースになります。

どんな経路で来るにしても、この街は人を虜にする力があります。めくるめく歴史と大自然の美しさに、あらゆる人が魅了されるでしょう。

その他の観光情報