ブルー・マウンテンズ・ユールフェスト(Blue Mountains Yulefest)

ブルー・マウンテンズ・ユールフェスト(Blue Mountains Yulefest)

ブルー・マウンテンズに行けば、12月まで待たなくてもクリスマス気分が味わえます。毎年6月から8月まで、何千という人がユールフェストを求めてここにやってきます。たき火が焚かれ、夕食用に火あぶり料理がつくられ、歌を歌う会も催されます。時には雪の降ることもあります。ユールフェストの始まるカトゥーンバ(Katoomba)のゲストハウスで、ぜいたくなクリスマスのお祭りを楽しんでください。ルーラ(Leura)でピアノに伴奏してもらってクリスマス・キャロルを歌ったり、マウント・ビクトリア(Mount Victoria)の焚火の前でサンタクロースに会ったり、ブラックヒース(Blackheath)でキャンドルの灯をともしてロマンチックな夕食を楽しむこともできます。

すべて1980年から行われている行事ですが、雪がちらつくのを見たアイルランド人観光客が楽しい余興をたくさん催して、寒いクリスマスの感傷に浸ったのが始まりです。アイルランドで冬に1度限りの習慣で、その習慣がこの地域一帯のゲストハウスやホテル、保養所、レストランに根付いたものです。

椅子に座って具のつまった七面鳥とハム、クランベリー・ソース、ミンス・パイ、ムルドワイン、プラムの蒸しプリンを平らげて、5つのコースのごちそうを完食しましょう。それが終わったらパーティー用の帽子をかぶって、おもしろい話題の少ない冬の季節の出し物に参加しましょう。カトゥーンバでは殺人事件の探偵役を演じたり、ドタバタ喜劇に拍手喝采を送ったりすることができます。ルーラのフォルティー・タワーズ(Faulty Towers)の団員たちが繰り広げる馬鹿騒ぎを楽しむのもよいでしょう。マウント・ビクトリアではサンタクロースになりきってカラオケを熱唱したり、上品なビクトリア朝時代の宴会場でグラスを傾けることもできます。ふもとに下ってクリスマスの浮かれた空気を入れ替え、ポッポーという古い外輪船の汽笛を聞きながらネピアン・リバー(Nepean River)を下ることもできます。

6月のあいだ、ブルー・マウンテンズの地元民たちは例年開かれるウィンター・マジック・フェスティバル(Winter Magic Festival)で、お祝い気分に加わります。冬至直前の土曜には、カトゥーンバの通りという通りはジャグリングをする人や音楽を演奏する人、踊る人、聖歌隊、吟遊詩人、街頭ミュージシャン、語り部、詩人たちが繰り出し、活気にあふれます。市が開かれ、ジグザグ・レイルウェイ(Zig Zag Railway)車中でクリスマス祝賀会が行われるなど、ブルー・マウンテンズならではのユニークな催しもあります。

ブルー・マウンテンズのすばらしさは、ユールフェストのお祭り騒ぎも、少し離れればすぐ届かなくなることです。霜の白い化粧をかぶった世界遺産の景観の中を、長いものから短いものまで様々なウォーキング・コースが走っています。青く霞む森へと落ち込む砂岩の崖や、下流でさらに下方の谷に向けて滝となって轟音を響かせながら流れ落ちる、緩やかな小川を眺めましょう。カトゥーンバからアボリジニの伝説にちなんで名付けられた3つの尖塔のような奇岩、スリー・シスターズ(The Three Sisters)を鑑賞しましょう。そのあとジャミソン・バレー(Jamison Valley)の端にある美しい滝、ウェントワース・フォールズ(Wentworth Falls)を訪れてみてください。ジェノラン鍾乳洞(Jenolan Caves)の地下を流れる川や横穴を探検したり、ハンギング・ロック(Hanging Rock)の細い岩の先端に登って眼下に広がる雄大な緑の谷にこだまする自分の声を聴くのもよいでしょう。1884年に馬車道として開かれたシックス・フット・トラックは、日帰りでも3日間の行程でも辿ることができます。

すばらしい山の景色が眺められ、くつろげるカフェやアンティーク・ショップ、古本屋の立ち並ぶカトゥーンバの町にも泊ってみましょう。上品でたくさんの庭のあるルーラや、景色のよいブッシュに囲まれたメガロン・バレー(Megalong Valley)でも、泊る場所を探してみてください。歴史あるウェントワース・フォールズや、周辺でもっとも標高の高い町、ブラックヒースでも何泊かしてみるとよいでしょう。

華やかに飾り付けた七面鳥、清々しい日々、絵本に出てくるような景色で過ごすと、なぜブルー・マウンテンズにはクリスマスが早くやってくるのか、すぐに納得できることでしょう。

オーストラリアの考え