ロックス

キャンベルズ・コーブ(Campbell's Cove)、ロックス(Rocks)、シドニー(Sydney)、ニュー・サウス・ウェールズ州。 © Destination NSW & Hamilton Lund

サーキュラー・キー(Circular Quay)からわずか5分。石畳の道や路地が残るロックス(Rocks)には囚人たちが開拓にはげんでいたはるかな時代の空気が今も残されています。港からほんの少し離れただけの場所に、砂岩でできたテラスやコテージ、さらにはシドニーで最古のパブが並んでいます。歴史の香り漂う一画には博物館やギャラリー、海の眺めが楽しめるホテルもあり、週末にはマーケットでにぎわいます。シドニー中でいちばんにぎやかなイベントやお祭りが開催される半面、ゴースト・ツアーが催行されるなどロックスには過去と現在が絶妙に混じり合い、地元の人たちや観光客はそれを目当てにここに集まってきます。

ロックスの雑然とした通りは、サーキュラー・キーの西端からシドニー・ハーバー・ブリッジ(Sydney Harbour Bridge)方向に向かって広がっています。まずは港に近い海辺に行って、この国のシンボル、オペラ・ハウスからハーバー・ブリッジの真下に向かって散策を始めましょう。ハーバー・ブリッジの塔門にあるパイロン展望台(Pylon Lookout)にはぜひ行ってみてください。そこからの景色ではまだもの足りないという方には、団体でアーチの上まで登るツアーもあります。

ロックスのパブの中にはシドニーでも一番の歴史を誇る店があり、歴史を知るためのウォーキング・ツアーも催行されています。1800年代に船乗りや兵士、荷役人足たちが人生のつらさを酔いで紛らわすために集まっていた古いバーに入って、音楽に耳を傾けたり、地ビールを味わったりしてください。ガイドの説明を聞くと、そんな荒くれ者たちの生活が目に浮かんでくることでしょう。ここで酒に酔っていた彼らは、貧しさや悲しみ、病気になりやすい環境と一生懸命戦っていたはずです。立ち並ぶパブやプレイフェア・ストリート(Playfair Street)のテラス群、倉庫、人夫用の安宿を眺めながら散策して、そんな人々の物語を存分に味わってください。

現在、当時の建物はおシャレなブティックやギャラリーに生まれ変わり、高級な土産物を手に入れたり買ったり、オーストラリアのアーティストの作品を探したりすることができます。土曜日に開かれるマーケットは人気が高く、ハンドメイドの小粋な宝石類からアボリジニがよく利用する香辛料まで、あらゆるものがそろっています。マーケットを見終わったら、スピリチュアル系の本屋でタロット占いをしてもらうか、コロニアル様式の中庭のあるパティスリーやカフェでランチを楽しみましょう。

また、ロックス周辺にはシドニーで最も有名な文化施設がたくさんあります。近くのウォルシュ・ベイ(Walsh Bay)ではシドニー・シアター・カンパニー(Sydney Theatre Company)の公演を見たり、シドニー・ダンス・カンパニー(Sydney Dance Company)に行って踊りを習ったりすることができます。またサーキュラー・キーの側には現代美術館(Museum of Contemporary Art)があり、国内外の現代芸術の展示が行われています。

さらに歴史に触れたい方は、犯罪博物館(Justice and Police Museum)に行ってみるといいでしょう。かつての裁判所の建物で、喧嘩の多い港沿いの地域から送られてきた犯罪者たちを裁いていたところです。昔の拘置室や、1890年代の警察の取り調べ室を再現したものを見て、その時代を想像してみてください。昔のシドニーの暗い側面をじっくり味わってみたい方は、ロックスをめぐるゴースト・ツアーに参加しましょう。ランタンの灯りを頼りに細い路地を歩きながら、かつて起こった悲惨な事件に耳を傾けてください。

幽霊たちもひそんでいそうですが、ロックスで出会う可能性が高いのは、もちろん古いホテルでお酒を楽しむ海外からの観光客や、付近で働くビジネスマンたちです。シドニーで開かれる大規模なイベントの期間中は、いつの間にかにぎやかな参加者と一緒になっていることもあります。1月26日のオーストラリア・デー(建国記念日)にはバンドの生演奏を聞きながら、雰囲気を存分に楽しんでください。また大みそかにはシドニー湾の上空に打ち上がる花火を観賞しましょう。ロックスはシドニーの過去と現在が絶妙に混じり合う場所。観光客なら必見です。

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