カンガルー島の春

ベイ封印自然保護公園(Seal Bay Conservation Park)、カンガルー島、サウスオーストラリア州

カンガルー島の春

野生動物やワイルドフラワーなど9月から11月までの春、カンガルー島は楽しさあふれる大自然がくり広げるドラマチックな季節です。中でもすばらしいのは、とっておきのベストスポットといえる多数のウォーキング・コース。ケープ・ボルダ(Cape Borda)ではイルカと遭遇、ケープ・ガンシューム自然保護公園(Cape Gantheaume Conservation Park)では渡り鳥を観察。ハンソン・ベイ(Hanson Bay)では色とりどりのワイルドフラワーを眺めながらのハイキングが楽しめます。シベリアから渡ってきたばかりの野鳥たちや、母親のお腹の袋から出てきたばかりのカンガルーの赤ちゃんまで、春は誕生の季節。周辺に生息するカモノハシや、絶滅危惧種のロウバシガンを間近に見ることも可能です。日は穏やかに晴れ、生命力に満ちあふれた野生動物たちが島内を跳ね回ります。そんな春は、カンガルー島の魅力を探るのに絶好の季節です。

カンガルー島の固有動物や絶景を存分に楽しみたいなら、なんといってもウォーキングが最適です。手始めに島の北西端にあるケープ・ボルダで崖の上をハイキングしてみてください。上昇気流に乗って空高く飛ぶウミワシ、人なつっこいイルカや回遊中のクジラたちの姿を観察する絶好のチャンスです。そのあとは、歴史あるケープ・ボルダ灯台を見学するガイド付きツアーに参加し、かつて灯台守たちが物資を運びあげた道を歩いてみてください。また、フリンダース・チェース国立公園(Flinders Chase National Park)ではケープ・デュ・クーディック・ハイク(Cape du Couedic Hike)の海岸沿いのドラマチックな景観が圧巻です。アドミラルズ・アーチ(Admirals Arch)まで歩けば、カンガルーが何百匹も群れをなしている様子や、ニュージーランド・オットセイが岩の上で遊んでいる様子を見ることもできます。さらに、プラティパス・ウォーターホールズ・ウォーク(Platypus Waterholes Walk)をロッキー・リバー(Rocky River)まで歩けば、ロウバシガンがこの島固有の花、アイリスの上で卵を温める姿や、カモノハシが最大で20メートルもある長い巣穴を掘る様子など、春ならではの光景が見られます。

 健脚派なら、南海岸にあるケリー・ヒル自然保護公園(Kelly Hill Conservation Park)の所要6時間のハイキング・コース、ハンソン・ベイ・ハイク(Hanson Bay Hike)に挑戦してみてください。ひと足ごとに春を感じることができます。歩けるようになったばかりの子供にエサを食べさせる母カンガルーやワラビーを眺めながら、自分のペースでゆっくりと歩いていくと、ピンク・ガムや、マリーと名づけられたユーカリの林、海岸性のヒース、淡水ラグーンなどの風景が広がります。また、古代の砂丘の中には、ポッサムやゴアナ、カモノハシ、バンディクートといった動物たちが巣ごもりを行っている姿も。さらにケープ・ガンシューム自然保護公園の中にあるカーレー・クリーク・ハイク(Curley Creek Hike)は、マレー・ラグーン(Murray Lagoon)へと続き、冬の終わりから春のはじめにかけて、渡り鳥たちがシベリアから飛来。セイタカシギ、白鳥、カモなども見ることができます。

8月下旬から10月中旬まで、カンガルー島内ではどんな道を歩いていても、周囲は咲き乱れる色とりどりの春のワイルドフラワーに囲まれています。島では、100種以上の植物が花を咲かせ、そのうちなんと40種が島の固有種なのです。ワトルやボトルブラシ、可憐なブッシュフラワー、固有種のランがヒースの茂る大地や島一帯の海岸線を白、オレンジ、黄色、ピンク、ブルーにみごとに染め上げます。おもしろいのは、地元では「ジャム・タルトのブッシュ」、「卵とベーコン」などというユニークな呼び名が花についていること。ぜひ、地元の人にそれらの花が何と呼ばれているか、尋ねてみてください。また、春はユーカリ製品の収穫シーズン、1トンの葉から30リットルのユーカリ油が採れます。キングスコート(Kingscote)の精油所で、ユーカリ製品をお土産に買ってみるのも楽しいものです。

そして、カンガルー島のハイライトといえば野性動物たちとの触れあい。島一番の有名な観光ポイントを見逃してはいけません。まずはペネショー(Penneshaw)を訪れ、コガタ・ペンギンが日中、サザン・オーシャンで魚をとった後、夜、よちよちと行進をしながら巣へ戻ってくる様子を観察しましょう。シール・ベイ(Seal Bay)のビーチではオーストラリア・アシカのコロニーを見るのもいいでしょう。アメリカン・リバー(American River)沿いを歩く夜行性動物見学ツアーに参加すれば、ワラビー、ブラッシュ・テール・ポッサム、カンガルーなどの有袋類を間近で見ることができます。ストークス・ベイでは、コアラやポッサムを腕の中に抱きしめたり、インコに餌付けをしたり、あるいは勇気があればヘビを身体に巻きつけてみるといった体験も楽しめます。島の北部にあるエミュー・ベイ(Emu Bay)や、ストークス・ベイ(Stokes Bay)では、こわれそうなほど小さなリーフィー・シー・ドラゴン(タツノオトシゴ)やブルー・デビル、ハーレクインといった海洋生物と一緒にダイビングを楽しむこともできます。

春を楽しむなら、カンガルー島はまさに、ベスト・スポット。すばらしい野生動物やワイルドフラワーの咲き誇る景色は見逃せません。

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