ニュー・サウス・ウェールズ州、ブルー・マウンテンズ、スリー・シスターズ © Tourism Australia
障がい者のためのオーストラリア体験
障がいの有無にかかわらず、あらゆる旅行者が、オーストラリアで必ず訪れるべき観光地や有名な名所を巡ることができます。
原文:マーク・サリバン、カーリー・スペック
シドニー・オペラ・ハウス
おすすめ:身体障がいや神経的多様性に対応した舞台裏体験
障がい者がシドニーの素晴らしい自然美や世界的に有名な建築物を楽しむ方法は数多くあります。シドニー・オペラ・ハウス(Sydney Opera House)は、身体障がい者、視覚障がい者、聴覚障がい者の方など、誰もが利用できることを目指しています。この舞台芸術施設では、足の不自由な方のためのモビリティ・アクセス・ツアー(Mobility Access Tours)を毎日開催しているほか、感覚過敏の方のための「リラックス」公演('relaxed' performances)も多数行っています。
シドニー・ハーバー・ブリッジ
おすすめ:驚異の鉄骨アーチ橋からシドニーのハーバーを一望する
シドニーのシンボル、シドニー・ハーバー・ブリッジ(Sydney Harbour Bridge)からは、シドニー屈指のハーバービューが楽しめます。両端にあるリフトを利用すれば、この有名な橋を歩行者用ウォークウェイで渡ることができます。Vacayitアプリを使用すると、目の不自由な方でも、シドニー・オペラ・ハウスとシドニー・ハーバー・ブリッジの両方で臨場感あふれる音声ガイドを聞くことができます。また、WheelEasyが提供するサーキュラー・キーのガイド(guide to Circular Quay)で、障がい者に配慮したレストラン、カフェ、施設を探すこともできます。
タロンガ動物園
おすすめ:足の不自由な方や感覚過敏の方も楽しめる、忘れられない野生動物との出会い
タロンガ動物園シドニー(Taronga Zoo Sydney)では、オーストラリアならではの野生動物に出会えるだけでなく、壮大なハーバービューを楽しむこともできます。アクセス・タロンガ(Access Taronga)では、特定の日に早朝の入場ができ、静かな雰囲気の中で動物園を楽しめます。事前にタロンガのビジュアル・ストーリー(visual story)を見ておくとスムーズです。移動補助具が必要な方は、動物園のアクセシビリティ・マップをダウンロードして最適なルートを計画することができます。
ボンダイ・ビーチ(Bondi Beach)
豆知識
オーストラリアには、障がい者に配慮したビーチが数多く存在します。アクセシブル・ビーチ・ディレクトリを検索して最適なビーチを見つけてください。
おすすめ:足の不自由な方や神経的多様性を持つ方に対応したサーフィン・レッスン
オーストラリアで最も有名な砂浜の一つ、ボンダイ・ビーチ(Bondi Beach)で、オーストラリアののんびりしたビーチ文化に浸りましょう。WheelEasyの「ボンダイ・ビーチのガイド(guide to Bondi Beach)」には、ボンダイ・ビーチで車椅子で過ごすためのヒントがまとめられています。オーストラリア・イン・スタイル(Australia in Style)の車椅子で参加できるシドニー観光ツアー(Sydney Sightseeing tour)には、ボンダイのひとときが含まれています。また、レッツゴー・サーフィン(Let's Go Surfing)のサーフィン・レッスンに参加してボンダイ・ビーチを満喫することもできます。インストラクターは、すべての方がボードに乗れるようにお手伝いします。目の不自由な方は、Vacayitアプリでボンダイ・ビーチの音声ガイドを聞くこともできます。
ブルー・マウンテンズ
おすすめ:障がい者に配慮した森と岩の造形美を堪能する方法
シドニーの西に位置するブルー・マウンテンズ(Blue Mountains)の素晴らしい風景と魅力的な村々は、足の不自由な方も利用できます。「アクセシブル・ブルー・マウンテンズ(Accessible Blue Mountains)」の基本情報をダウンロードして、体の不自由な方に優しい宿泊施設、レストラン、展望台、ブッシュウォーキング・トレイルなどの詳細リストをご覧ください。オーストラリア・イン・スタイル(Australia in Style)による日帰りのブルーマウンテンズ車椅子ツアー(Blue Mountains Wheelchair Tour)には、シドニーから世界遺産に登録されているグレーター・ブルー・マウンテンズまで専用車の送迎が含まれています。一人でも車椅子で移動できるスリー・シスターズ・ウォーク(Three Sisters Walk)を散策し、シーニック・スカイウェイ(Scenic Skyway)の車椅子対応ケーブルカーで空を舞う気分を味わってください。
グレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)
おすすめ:水上と水中の自然の驚異を体験できるオーダーメイドのサポート
障がいのある旅行者がグレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)の素晴らしさを体験できるサービスは、数多く用意されています。自分に適した障がい者対応の宿泊施設やツアーを探したり、インクルーシブ・トラベル・スペシャリストのトラバビリティ(TravAbility)でオーダーメイドの日程を組んだりすることもできます。ケアンズ(Cairns)から車でわずか1時間のポート・ダグラス(Port Douglas)のマリーナからは、リーフへの車椅子対応クルーズを多数提供するクイックシルバー・クルーズが運航しています。クイックシルバーは、エイジンコート・リーフ(Agincourt Reef)の船着場に車椅子用リフトを設置しているため、海に入りやすくなっています。またPADI 適応施設でアクセシブル・スキューバ・ダイビング・コースを提供しています。
ロットネスト島
おすすめ:島の冒険を容易に楽しめるバリアフリーの道と施設
ロットネスト島(Rottnest Island)は、すべての旅行者にとって利用しやすい観光地であることに誇りを持っています。ロットネスト島は、手つかずの青い海、白い砂浜、心安らぐ緑が豊かで、そのすべてにバリアフリーの通路や設備が整っています。この絵のように美しい場所をオーストラリアのシンボルにしているのは、島に住むクオッカです。この愛らしい小さな有袋類は、島に住む人の数よりもはるかに多いので、誰もがその笑顔に出会うことができます。シーリンク・ロットネスト島(SeaLink Rottnest Island)は、パースからロットネスト島まで車椅子対応の船を運航しており、到着後はペダル&フリッパー・ハイヤー(Pedal & Flipper Hire)にさまざまな移動用具が用意されています。
デインツリー・レインフォレスト
おすすめ:世界最古の雨林を通る車椅子対応の小道
ケアンズを拠点とした旅行では、壮大なデインツリー・レインフォレスト(Daintree Rainforest)で1億3千万年に及ぶ自然の宝物を探索することができます。モスマン渓谷(Mossman Gorge)を通る車椅子対応のトレイルで、この素晴らしい太古の原生地域の中でも観光しやすい場所を探検しましょう。ケアンズでの滞在を延長して、近くのキュランダ(Kuranda)の山村を訪れてみましょう。車椅子対応のスカイレール・レインフォレスト・ケーブルウェイ(SkyRail Rainforest Cableway)やキュランダ・シーニック・レールウェイ(Kuranda Scenic Railway)を利用して到着したら、レインフォレステーション・ネイチャー・パーク(Rainforestation Nature Park)で地元のアボリジナルピープルの習慣や伝統をぜひ体験してください。
ウルルとレッドセンター
おすすめ:足の不自由な旅行者や神経的多様性を持つ旅行者に対応した壮大なアウトバックの旅
オーストラリアのレッドセンター(Red Centre)には、障がい者に配慮した方法が数多く用意されています。車椅子で移動できる道を通って神聖なスタンドリー・スタンドリー・カズム(Standley Chasm)を見たり、アリス・スプリングス(Alice Springs)のアラルーアン・アート・センター(Araluen Arts Centre)でアボリジナル工芸品を鑑賞したりすることができます。ウルル - カタ・ジュタ国立公園(Uluru-Kata Tjuta National Park)のウォーキング・トラックのほとんどは車椅子で通ることができ、初級から中級までさまざまなレベルが用意されています。目の不自由な方は、100以上のストーリーを収録したウルル・オーディオ・ガイドを借りて、この一枚岩の地質や伝統的管理者であるアナング(Anangu)族の文化について聴くことがことができます。観光の計画を依頼したい場合は、トラバビリティ(TravAbility)がレッドセンターの完璧な日程をアレンジします。また、車椅子の方はアウトバック・ツアー・サービス(Outback Tour Services)でウルル(Uluru)へのチャーターツアーをオーダーメイドできます。
グレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)
おすすめ:身体の不自由な旅行者のためのガイド付き自然ツアー
世界有数の海岸沿いのドライブ・コースの一つである、グレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)は、メルボルンから車で1時間強のトーキー(Torquay)の街から、魅力的な漁村ポート・フェアリー(Port Fairy)まで、全長243kmにわたって続いています。車椅子の方は、グレート・オーシャン・ロード(Great Ocean Road)の12使徒アクセシビリティ・ガイド(12 Apostles Accessibility Guide)をダウンロードして、12使徒と呼ばれる、南極海から連なる印象的な石灰岩の柱の行き方について予備知識を得ることができます。アポロ・ベイ・ビジター・インフォメーション・センター(Apollo Bay Visitor Information Centre)から全地形対応車椅子でグレート・オーシャン・ウォーク(Great Ocean Walk)の一部を散策したり、車椅子でアクセス可能なワイルドライフ・ワンダーズ(Wildlife Wonders)サンクチュアリを訪れてみましょう。ここには、眠っているコアラを見つけるためのオーディオヘッドセットと双眼鏡が用意されています。
フィリップ島(Phillip Island)
おすすめ:あらゆる旅行者にとって嬉しい小さなペンギンとの出会い
メルボルンから車で約2時間、自然のワンダーランド、フィリップ島(Phillip Island)は、インクルーシブで誰でも利用しやすい体験を推進する最先端の存在です。フィリップ島の見どころは、感覚過敏の方や足の不自由な方にもお楽しみいただけます。毎晩開催されるペンギン・パレードでは、数百羽のリトル・ペンギンが巣穴を目指してビーチをよちよち歩きます。このアトラクションは、足の不自由な方も参加できるほか、専用の設備と静かなスペースが用意された、感覚過敏対応施設として認定されています。また、島のコアラ保護区(Koala Conservation Reserve)では、感覚過敏の方や移動の助けが必要な方にも対応しています。