

マーガレット・リバーガイド
オーストラリア屈指のワイン産地であるマーガレット・リバーで、隠れた絶景スポットを見つけましょう。
原文:コール・ラティマー
オーストラリア大陸南西端のマーガレット・リバー地域が、ワインやビーチ、アドベンチャースポットとして世界的に知られている理由を探ります。
必ずやっておきたいこと
- オーストラリアの最高級ワインを味わう
- 驚きの地下洞窟を探索する
- グルメ・エスケープ(gourmet escape)を満喫する
行き方
マーガレット・リバー地域は、西オーストラリア州のパースから南に車で3時間の距離にあり、国内線と国際線の飛行機も毎日運航しています。また、サウス・ウエスト・コースト・ラインズ(South West Coast Lines)は、パースのエリザベス・キー・バス・ステーション(Elizabeth Quay Bus Station)とパース空港(Perth Airport)から、マーガレット・リバー、ダンズボロー(Dunsborough)、バッセルトン(Busselton)、マンジマップ(Manjimup)、コリー(Collie)、バンバリー(Bunbury)行きのバスを毎日運行しています。
マーガレット・リバーでの人気アクティビティと見どころ

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、ヴァッセ・フェリックス・ワイナリー(Vasse Felix Winery)© Vasse Felix Wines
ワイナリーを訪ねる
マーガレット・リバー地域は、質の高いワインと食で世界的に有名な場所です。この地域のワインの生産量は、オーストラリア全体で見ると3%以下ですが、プレミアムワインの5分の1以上がここで生産されています。ヴァッセ・フェリックス(Vasse Felix)、ルーウィン(Leeuwin)、ボエジャー・エステート(Voyager Estate)など、120以上の世界レベルのワイナリーがあり、上質なワインを試飲できるだけでなく、セラードアの奥も見学することができます。ブドウ園を巡るツアーはたくさんあります。ワイン生産の舞台裏を見学して生産者と触れ合う、樽のワインをテイスティングする、ランチをゆっくり楽しみながら自分のボトルをブレンドするなど、様々なアクティビティが体験できます。マーガレット・リバーには、クラフト・ビールの醸造所や蒸留所もあります。

西オーストラリア州、マーガレット・リバー地域、ブージダップ・ビーチ(Boodjidup Beach) © Russell Ord
スポーツを楽しむ
断崖の低木地に囲まれた海岸がどこまでも続くマーガレット・リバー地域では、穴場のアドベンチャーが満載です。インド洋に面したサーフ・ビーチもワインと同じくらい有名で、太古の森で伐木を搬出する道をマウンテンバイクで走ったり、カヤックでの川下りなども楽しめます。サーフ&ダート・アドベンチャー・ツアー(Surf N Dirt Adventure Tour)は、マーガレット・リバーを1日で楽しみ尽くすツアーを催行しています。定員7名のリブ・ザ・ライフスタイル・ツアー(Live the Lifestyle Tour)もそのひとつ。カヤックでのブラックウッド・リバー(Blackwood River)の川下り、マウンテンバイクでボラナップ・フォレスト(Boranup Forest)をサイクリング、閑静な場所でのピクニックランチ、そしてこじんまりとしたワイナリーやビール醸造所の見学をすべて1日で楽しみます。

西オーストラリア州、マーガレット・リバー地域、ジュエル・ケーブ(Jewel Cave)© Tourism Western Australia
洞窟を巡る
マーガレット・リバー地域の見どころは、地上だけにとどまりません。レイク・ケーブ(Lake Cave)の鍾乳洞にある「suspended table(ぶら下がったテーブルという意味)」と呼ばれる造形物は見ごたえがあります。この鍾乳洞は石灰岩の結晶で、数トンの重さがあり、洞窟の天井から地底湖の水面すれすれまで吊り下がっています。このような岩層は、世界でここにしかないと言われています。マンモス・ケーブ(Mammoth Cave)では、太古にオーストラリアに生息していた恐竜の化石がを見ることができます。ここは車椅子も通れるバリアフリー設計になっています。また、ジュエル・ケーブ・オーガスタ(Jewel Cave Augusta)は、観光地として指定されている鍾乳洞では世界最長のものです。

西オーストラリア州、バッセルトン(Busselton)、バッセルトン・ジェッティー(Busselton Jetty)© Cheryl Hobson
海中への旅を楽しむ
バッセルトンを訪れるなら、150年前に架設された長さ1.8kmの桟橋は必見です。これは南半球最長の木製の桟橋です。桟橋を走る観光列車に乗って、クジラやイルカや地元の漁師の姿を眺めながら、海中展望台(Underwater Observatory)へ行きましょう。水深8mにある展望ルームで、サンゴや、人工サンゴ礁に住む色鮮やかな熱帯魚と亜熱帯魚を観賞することができます。

西オーストラリア州、マーガレット・リバー地域、ケープ・トゥ・ケープ・トラック(Cape to Cape Track)© Tourism Western Australia
ケープ・トゥ・ケープ・トラック(Cape to Cape)をハイキングする
ケープ・トゥ・ケープ・トラックを歩き、マーガレット・リバー地域を探索してみましょう。41kmの全コースに挑戦してもいいし、いくつかの地点を周るコースを選んでも。ウォーク・イントゥ・ラグジュアリー(Walk Into Luxury)が催行するガイド付きの少人数ツアーもあります。3泊4日のマーガレット・リバー・ケープ・トゥ・ケープウォーク(Margaret River Cape to Cape Walk)というこのツアーでは、ロッジに宿泊し、ケープ・トゥ・ケープの一番の見どころと、食とワインで有名なこの土地ならではのグルメを両方楽しむことができます。高くそびえるカリの森を歩き、多くの海水浴場がある岬やビーチを散策します。宿泊は3泊とも豪奢な雰囲気溢れるインジダップ・スパ・リトリート(Injidup Spa Retreat)で。プランジ・プール(小さな露天風呂のようなもの)付きのプライベート・ヴィラで、インド洋が一望できます。

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、ウェスタン・オーストラリア・グルメ・エスケープ(Western Australia Gourmet Escape)© Russell Ord
素晴らしい食のイベントに参加する
毎年11月下旬に開催されるマーガレット・リバー・グルメ・エスケープ(Margaret River Gourmet Escape)では、ルーウィン・エステート(Leeuwin Estate)のブドウ園の真ん中で、絶品のワインや最高級の地元産の食材を楽しみ、世界各地から集まる50名以上の有名シェフと交流することができます。グルメ・ビレッジ(Gourmet Escape)周辺のイベントセンターでは、実用的なメニューが学べる料理教室や試飲セッション、シェフたちが料理のコツや秘訣を実演するシェフズ・シアターが催されます。数々のトークショーでは、生産者と対面し、地産の食材について学ぶことができます。有名シェフによる本のサイン会も行われます。これまでに、ナイジェラ・ローソン(Nigella Lawson)氏、リック・スタイン(Rick Stein)氏、ガイ・グロッシ(Guy Grossi)氏などが招待されています。