
2年目のワーキングホリデービザを取得する
ワーキングホリデービザ(サブクラス417)を延長したくなる理由はたくさんあります。ここで少し整理してみましょう。
オーストラリアに来てから6か月が経ち、家に帰るなんて想像できないほどオーストラリアの生活を楽しんでいるとしましょう。焦ることはありません。オーストラリアのワーキングホリデービザは2年目に延長することができます。前もって計画し、提出書類を用意しておくだけで、あと12か月間太陽が降り注ぐオーストラリアで暮らせるのです。
2年間滞在する利点
やりたいことや発見したいことはたくさんあるので、オーストラリアでの滞在を延長できるセカンド・ワーキングホリデービザを多くのワーキングホリデーメーカーが手に入れたいと考えるのは当然のことです。友達や忘れられない思い出作りをしたら、滞在を1年延長してスキルを身に着けてみるのもよいでしょう。
正規の仕事でもボランティアでも、オーストラリア滞在中に自分を売り込むことのできるスキルを身に着けることができ、帰国後の仕事探しに役立ちます。問題解決能力やコミュニケーション能力だけでなく、カスタマー・サービス、効率化、さらには食料生産まで学ぶことができます。2年間滞在すれば、より多くの経験を履歴書に記載できるようになります。

クイーンズランド州、クイーンズランド州北部(Tropical North Queensland)、ウールヌーラン国立公園(Wooroonooran National Park)© Tourism Tropical North Queensland
2年間滞在するのに必要な条件
豆知識
現在、ワーキングホリデーメーカーは、山火事からの復興支援作業への従事を「指定職種」として認められるようになっています。詳細はこちらをご覧ください。
1年ではオーストラリアを満喫できないと感じたら、考えるべき重要な問題があります。ビザを延長するには、1年目のワーキングホリデービザが有効である間に、指定職種に3か月間従事する必要があります。
この条件を満たすには、オーストラリアの地方にある指定地域で仕事に就き、オーストラリアの法律と裁定に従って対価を受け取る必要があります。すなわち、給与明細が必要となり、税金と退職年金(スーパーアニュエーション)にも貢献するようになります。現金払いの仕事など、非公式の仕事は2年目のビザを取得するための仕事としては認められません。
指定された職種には、次の6つのカテゴリーがあります。
- 農作物の栽培または動物の飼育(多くの場合「農作業」と呼ばれるもの)
- 樹木の栽培と伐採
- 漁業または真珠養殖
- 採鉱
- 建築
- 有償およびボランティアでの災害復旧作業
必要な就業時間は、合計してフルタイムで働いた場合の3か月間に相当するか、または合計88日間です。この就業時間は一つのブロックでフルタイムまたはパートタイム・ワーカーとして達成しても良いですし、短いブロックを数回行って達成することもできます。大切なことは、3か月より短い期間では認められないということですので、覚えておきましょう(たとえばシフトを倍にして6週間というのは認められません)。指定されている仕事の種類、どこで求人情報を探すか、指定されている仕事ができる地域の詳細については、こちらをお読みください。
指定職種の仕事を始める前に、知っておくべきことは?
3か月間の指定職種は数種類の業種から選ぶことができ、オーストラリアのさまざまな場所で探すことができます。地方の仕事には、生涯の友人が得られたり、あまり知られていない場所を訪ねたりできるなど、大きな利点がありますが、安全でオーストラリアの公正労働法(Fair Work Legislation)に則した仕事を選択することが大切です。
農場での仕事や他の種類の指定職種の仕事に就く前に、雇用主に尋ねる重要な質問がいくつかあります。次の質問をすれば、その仕事について情報に基づいた決断を下すことができます。
さらに読むオーストラリアのセカンド・ワーキングホリデービザの申請に認められる仕事とは
3か月間の指定職種に就く際には、2年目のビザを取得するために必要な数種類の業種から選ぶことができ、オーストラリアのさまざまなな場所で探すことができます。ブルーム(Broome)の海で真珠養殖を手伝ったり、有名なバロッサ・ワイン産地(Barossa wine region)でブドウの収獲をしたり、アウトバック・ジャッカルーやジラルーとして羊や牛の牧場の研修生となるのもよいでしょう。これらはすべて選択可能です。

南オーストラリア州、ベンドルビー・レンジズ(Bendleby Ranges)、牧羊場 © Tourism Australia
農場での仕事を探す
農場での仕事を見つけるための情報源がいくつかあります。ハーベスト・トレイル(Harvest Trail)では年間を通じて働ける農場の仕事を探すことができます。またはオンライン求人掲示板も見てみましょう。

タスマニア州、ビチェノ(Bicheno)、ビチェノ・ワーフ(Bicheno wharf)のイセエビ © Stuart Gibson
漁業または真珠養殖
海やシーフードが好きなら、船員や料理人として漁船で働く道もあります。タイガー・プローン(大エビ)の旬の季節はだいたい8月から12月まで続くので、ケアンズ(Cairns)やノーザンテリトリーの波止場に7月ごろ行ってみるとよいでしょう。ほとんどの船長は口頭で雇用契約をまとめるためです。給料は、漁獲量に応じたパーセンテージで受け取る場合がほとんどです。
さらに読む採鉱
重機を扱うスキルのある人は、採鉱現場で働きたいと思うかもしれません。多くの場合は、西オーストラリア州のピルバラ(Pilbara)地域など、オーストラリアの素晴らしいアウトバックの地域が仕事場なので、フィフォ(FIFO:飛行機で通う)ワーカーに最適です。賃金はとてもよく、通常は現場の宿泊施設を利用できます。この仕事に応募するには、オーストラリア連邦警察(Australian Federal Police)からの許可や母国の警察署が発行する法定記録の写しといった重要書類が必要となります。
さらに読む有償およびボランティアでの災害復旧作業
ワーキングホリデーメーカープログラムの変更により、ワーキングホリデーメーカーには、非常事態が宣言された被災地での有償およびボランティアの災害復旧作業が、2年目または3年目のワーキングホリデービザの申請に必要な「指定職種」として認められるようになりました。この職種には、建設、農業、またはその他の土地、施設、家畜、野生動物の復旧または復帰に関連する作業や、被災地で生活したり、働いたり、ボランティアをしたりしている人々を支援したりサポートしたりすることも含まれます。山火事からの復興に携わる場合は、単一の雇用主の下で12か月間(以前は6か月間)留まって仕事をすることができるようにもなりました。指定職種について詳しく知るには、こちらをご覧ください。
2年目のビザの申請方法
2年目のワーキングホリデービザ(サブクラス417)は、オンラインのイミアカウント(ImmiAccount)から申請します。スキャンした身分証明書のカラーコピーを添付し、510オーストラリアドル*を支払います。また、指定職種に3か月間従事したことを示す証明も提出します。証明とは、給与明細(pay slip)またはあなたの口座に給料が振り込まれたことを示す銀行預金残高証明書(bank statement)(出来高払いの場合は、雇用主との出来高払い契約書(piece rate agreement))、グループ証明書(group certificate)、支払概要(payment summary)、納税申告書(tax return)、または雇用主のリファレンス(employer reference)などです。ワーキングホリデービザを延長する方法の詳細については、こちらをご覧ください。
*2022年7月に改訂

ニュー・サウス・ウェールズ州(New South Wales)、カトゥーンバ(Katoomba)、ゴベッツ・リープ展望台(Govetts Leap Lookout)© Tourism Australia
備考:オーストラリア政府観光局(Tourism Australia)はビザを発給する機関ではありません。ビザを発給するのは、オーストラリア内務省(Australian Government Department of Home Affairs)です。最新情報についてはウェブサイトをご覧下さい:https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/work-holiday-417。
このページの内容は情報を提供するものであり、法的アドバイスをするものではありません。法的アドバイスが必要な方は、オーストラリアの資格ある移民弁護士または移民エージェントにご相談ください。