ニュー・サウス・ウェールズ州、マンゴ国立公園、ウォールズ・オブ・チャイナ、日没時のマンゴ国立公園にてオフホワイトの砂質泥岩が広がる砂丘 © Destination NSW

ニュー・サウス・ウェールズ州、マンゴ国立公園、ウォールズ・オブ・チャイナ © Destination NSW

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ウィランドラ湖群地域

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ウィランドラ湖群地域

人類の進化と文化 大自然との交わり

約18,500年前に干上がった乾燥湖であるウィランドラ湖群地域からは、ホモ・サピエンス・サピエンス(新人)の約26,000年前に火葬された女性の骨や百体以上の人骨のほか、約4万年前の世界最古の儀式的火葬場、18,000年前の植物食料採集システムの痕跡なども見つかっています。これは、アフリカ以外でホモ・サピエンス・サピエンスが生息していた世界最古の証拠であり、人類の環境利用の様子と自然の変化の関係を伝えている点が世界遺産の価値として評価されました。
(世界遺産検定 監修)

観光情報
ベストシーズンは気候の安定した3月〜5月、9月〜11月。未舗装路を車で移動する必要がある秘境は大雨などの天候悪化により通行禁止になることもあります。不測の事態に備えて余裕をもった日程調整を。

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カカドゥ国立公園

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カカドゥ国立公園

先住民の遺産に学ぶ 自然との共生の在り方

オーストラリア最大の国立公園であるカカドゥ国立公園は、オーストラリア大陸で最も多様な生態系が残されているのと同時に、一帯では6万年以上前から先住民が生活してきました。動物や人間の絵に骨格と内臓を描き込んだ「X線画法」という独自の手法で描かれた岩面画は数千年かけて描かれており、彼らの生活や宗教、伝説などを知るための貴重な史料となっています。自然の美しさや生物多様性に加えて、岩面画の芸術性も世界遺産の価値として評価されました。
(世界遺産検定 監修)

観光情報
この世界遺産には、豊かな自然を活かしたさまざまなアクティビティが満載です。ブッシュウォーキングやキャンプ、四駆でのドライブから遊覧飛行まで、冒険好きにはたまらない大自然が魅力です。

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タスマニア原生地域

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タスマニア原生地域

独自進化の秘密と 生命の軌跡

タスマニア州の約4分の1に相当する広大なこの地域は、オーストラリア本土と海峡で隔てられていることなどから、太古の姿を保った植物や独自の進化を遂げた動物が見られます。また、氷河期に氷河が削った荒々しく急な斜面や多くの湖などの氷河地形が残り、太古の自然を伝えています。この地にはかつてタスマニア先住民が暮らしており、彼らが描いた壁画が残されていることなどから、自然と文化の両方が評価され、世界遺産の10の登録基準のうち7件が認められました。
(世界遺産検定 監修)

観光情報
国立公園内のトレッキングコースは所要時間数十分の短いものから数週間をかけて走破する本格的なものまでさまざま。タスマニアンデビルやカモノハシ、ウォンバットなどの希少な野生動物にも出会えるハイキングは魅力的です。

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ウルル-カタ・ジュタ国立公園

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ウルル-カタ・ジュタ国立公園

先住民の信仰と 巨石が紡ぐ聖なる風景

世界で2番目に大きな一枚岩であるウルルと、20㎞以上にわたって連なる36の巨石群であるカタ・ジュタがつくり出す雄大な景観、そして、この地を聖地とする先住民の信仰や伝統的な暮らし、その両方が世界遺産の価値として認められた複合遺産です。周囲の平原から急にそびえたつウルルの姿を遮る植物などはほとんどなく、地球が生み出した彫刻のような美しさです。また、今も浸食などにより変化を続ける姿は、私たちに地球が生きていることを感じさせてくれます。
(世界遺産検定 監修)

観光情報
オーストラリアの象徴的な世界遺産「ウルル」を最大限楽しむためには現地ガイドと行くツアーがおすすめです。ウルルにまつわる先住民の物語や自然との共存を理解することで、絶景がより豊かに楽しめるようになります。

世界遺産検定のロゴ© World Heritage Academy