
南極オーロラを見るおすすめのスポット
タスマニア州へ旅行しませんか?自然が作り上げる最も壮大な風景の一つを見られるかもしれません。
原文:ジョージア・リカード
北のオーロラと呼ばれる北極光に対して、南極光は南のオーロラとして知られ、緑、青、紫、赤の光のゆらめきが、夜空を幻想的に彩ります。発生の条件が限られる北のオーロラと異なり、南のオーロラは一年を通して見ることができますが、見るのに最適なのは、5月から8月にかけての冬と9月の春分の頃です。
オーストラリア中の写真家が南のオーロラが鑑賞できるスポットは数多くあると言いますが、この自然現象を最も高い確率で目にすることができるのが、オーストラリアの最南端に位置するタスマニア州です。鑑賞に必要なのは、(人工光から離れた)広大な水平線と適したカメラ、そして優れたタイミングだけ。ここでは、タスマニア州のおすすめロケーションをご紹介しましょう。
タスマニア州、ブルーニー島
「ブルーニー」は、タスマニア州の人にとって週末を過ごす人気のスポット。ホバートから車で約30分でアクセスでき、オナガ・イヌワシやホワイト・ワラビーのような野生動物の宝庫であるほか、充実のフードシーンも期待できます。特に、ブルーニー・アイランド・チーズ(Bruny Island Cheese Co)を試すことを忘れずに!比較的遠隔地にあるこの島には、街灯や街の喧噪(オーロラの最大の障害の一つ)がなく、さらには目を見張る美しいビーチと原生地域も存在します。南極オーロラの絶景を楽しむには、ザ・ネック(The Neck)の階段を上り、南方にカメラを向けましょう。南極オーロラが見れなくても、島と海、星が輝く広大な夜空は忘れられない風景になるはずです。
タスマニア州、サテライト島
サテライト島(Satellite Island)よりも素晴らしいロケーションは他にはありません。この小島はブルーニー島沖にあり、その素晴らしい星の眺めにちなんで名づけられました(実のところ、この地域の最初の探検家の一人は、南の空の地図を描く場所としてサテライト島を選んだという逸話も存在します)。かつてサケの養殖場があった34ヘクタールの島はここ最近、プライベートな高級宿泊施設へと改装されました。家庭菜園付きで、24時間対応のコンセルジュサービスがあり、顔が黒い羊たちの群れを眺めることができます。ここに滞在するには島全体を貸切らなければなりませんが(最大収容人数8名)、その価値は十分あります。
タスマニア州、クレイドル・マウンテン ー セント・クレア湖国立公園
南極オーロラを鑑賞する際、壮大な山脈と森が視界を遮る場合があります。鏡のような湖が周りに点在するクレイドル・マウンテン ー セント・クレア湖国立公園(Cradle Mountain-Lake St Clair National Park)なら、南極オーロラを引き立てる最高の背景となるでしょう。クレイドル・マウンテンやダブ湖の静かな水辺で光のショーが始まるのを待ちましょう。6千万年もの歴史を持つマートルの森や壮観なアルプスの原生地域、息をのむようなオーバーランド・トラック(Overland Track)など、この公園はオーストラリア随一の美しい場所なので、オーロラが見えなかったとしても、きっと幸せな気持ちに包まれるでしょう。宿泊は、ペッパーズ・クレイドル・マウンテン・ロッジ(Peppers Cradle Mountain Lodge)か洗練されたポンプハウス・ポイント(Pumphouse Point)がおすすめ。どちらも公園の敷地内に位置します。
タスマニア州、セントラル・ハイランズ
タスマニア州のセントラル・ハイランズの「湖の国」は、平坦で広大な平野と、数百年の歳月をかけた氷河運動から生まれた多くの湖が点在することで知られています。視界を遮るものが何もない地平線に広がる景色が魅力の、クレイドル・マウンテン ー セント・クレア湖国立公園は、南極オーロラを鑑賞するための理想的なロケーション。最近オープンした、サウザンド・レイクス・ロッジ(Thousand Lakes Lodge)でリラックスした滞在を予定しているなら、なおのことおすすめです。南極大陸を目指したCSIROの科学者のための順応センターだったこの宿泊施設は、現在も息をのむような美しい風景と極端な気候を体験できる場所ですが、最近は客室が改装され、より高級感のあるスタイルに仕上げられました。またこの時期は、アルプスの高山植物が平野一面で満開になります。
タスマニア州、バサースト・ハーバー
広大な世界遺産タスマニア原生地域の最も離れたエリアの一つに、バサースト・ハーバー(Bathurst Harbour)とパー・アヴィオン・ウィルダネス・キャンプ(Par Avion Southwest Wilderness Camp)があります。この高級保養施設は、最寄の街から約100km離れた、飛行機かボートでしかアクセスできない場所にあるため、南極オーロラの鑑賞を楽しみながら、自然に囲まれた忘れられない思い出が作れることでしょう。キャンプのプライベートビーチに腰をおろし、美しい夜空を眺めましょう。夜空を満喫した後は、部屋へ戻ってホットチョコレートで暖まりましょう。または、タスマニア州産ウイスキーで、この一生ものの体験に乾杯してはいかがでしょうか?