
オーストラリア南西部の絶景を巡る14日間のドライブ
すばらしいロードトリップで、オーストラリア南西部の絶景を楽しみましょう。
原文:スー・ゴッホ・ヘンリー & ジョージア・リカード
ゆったりリラックスしながら景色を満喫し、オーストラリア南西部で美味しい食事とワインを楽しみましょう。この14日間の旅では、地元の見どころを紹介しながら、人生のシンプルな楽しみを満喫するためのゆったりとした時間を提供します。
見どころ
- 世界でも屈指の白い砂浜を散策する
- ワインの試飲、クラフトビール、トリュフとシーフード
- クジラ、シャチ、オーストラリアで最大級の高木を見る
基本データ
- 日数:14日間
- 距離:1,600km
- 移動手段:車と飛行機
- 最寄りの主要都市:パース
- 料金: $$
1日目:パースからバンバリー

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、スミスズ・ビーチ・リゾート © Smiths Beach Resort
レンタカーで早めに出発し、パースから美しいサウス・ウェスタン・ハイウェイ(South Western Highway)に乗ってバンバリー(Bunbury)までの190kmを走り、途中ウォカラップ(Wokalup)のハーベイ・チーズ(Harvey Cheese)に立ち寄って手作りチーズを味見しましょう。バンバリーはビーチ、湾、入り江の3つを兼ね備えているため、スリー・ウォーターズ(Three Waters)の街として知られています。毎年9月から4月にかけて、野生のバンドウイルカが人間とふれあうために毎朝海岸にやってくるという、ドルフィン・ディスカバリー・センター(Dolphin Discovery Centre)に向かいます。午前9時までにここに着けば、膝まである水の中を歩きながらイルカがその周りを泳ぐのを楽しめるでしょう。またはクーンバナ・ベイ(Koombana Bay)ではドルフィン・エコ・クルーズまたはスイム・エンカウンターに参加できます。魅力的なメニューと共に美味しいコーヒー、クラフトビール、地産のワインを楽しめるモジョズ(Mojo’s)でランチを取りましょう。さらに52km走ると、白い砂浜が美しいバッセルトン(Busselton)です。この町は、ファミリー向けの旅行先として人気のジオグラフ・ベイ(Geographe Bay)の、静かな北向きの海岸沿いに位置しています。美しく修復された歴史的な南半球最長の木製桟橋であるジェティーはインド洋に1.8km突き出ています。桟橋を散歩するか、列車に乗って先端まで行き、海中展望台(Underwater Observatory)とインタープリティブ・センター(Interpretive Centre)を訪れます。水深8mまで下ると、オーストラリア最大級の人工岩礁と共に、暖かいルーウィン海流に生息するサンゴや海綿、魚や無脊椎動物を見ることができます。南西部の一般的な習慣に倣って、新鮮な地元産を使った夕食を海辺のグース・ビーチ・バー・アンド・キッチン(Goose Beach Bar and Kitchen)で楽しんだ後は、ヤリンガップ(Yallingup)のスミス・ビーチ・リゾート(Smiths Beach Resort)まで38kmのドライブです。環境にやさしいリゾートで、スモール・ラグジュアリー・ホテル・オブ・ザ・ワールドに加盟しているヴィラ、アパートメント、ビーチ・シャンク、ビーチ・ハウスがあります。
2日目:マーガレット・リバー地域

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、ヴァッセ・フェリックス(Vasse Felix)© Tourism Western Australia
美しいマーガレット・リバー(Margaret River)のワイン産地で一日を過ごします。この地域にある150のワイナリーでは、マーガレット・リバー・カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネをはじめとするオーストラリアのプレミアムワインの20%以上を生産しています。ホテルでの朝食の後はドライバーが迎えに来ますので、その地域のワイナリー数か所を巡る1日ツアーに出かけましょう。訪れるワイナリーのいくつかを紹介します。ヴァッセ・フェリックス(Vasse Felix)は、マーガレット・リバーの最初のワイナリーのひとつで、デザイナー設計のラウンジバーや地域一帯を見渡せる景色が有名です。バイオダイナミックのウィンドウズ・エステート(Windows Estate)は、若い夫婦のクリスとジョー・デービスがブドウ栽培のプロセス全体を管理し運営しています。またウィルズ・ドメイン(Wills Domain)は、オーストリアのハウノルド家によって所有および運営されており、この地域で評判の料理を提供しています。また、途中でさまざまなグルメの生産者を訪れるため、美味しいチーズ、パン、パテ、ビスケット、オリーブ、チョコレートなどを買って帰り、その晩、部屋でグルメピクニックを楽しむこともできます。または、リゾートにある素晴らしいワインバーで飲んだり、敷地内のレストランでオーシャンビューを堪能しながらのお食事も楽しめます。
3日目:マーガレット・リバー地域

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、クーマル・ドリーミング © Tourism Australia
ヤリンガップ(Yallingup)のリゾート前でひと泳ぎしましょう。周辺のリーフで保護されているため、波は穏やかでパウダーのような砂に打ち寄せています。そこから6km北に向かい、ニギルジ(Ngilgi)のイルミネーションで輝く鍾乳石と石筍から成る巨大な洞窟を探検してみましょう。ここからクーマル・ドリーミング(Koomal Dreaming)のジョシュ氏が案内するアボリジニ・カルチャー・ツアーに参加することもできます。洞窟が自然の劇場になり、アボリジニの楽器ディジュリドゥの力強い響きがその空気を震わせるのを感じてください。このツアーではまた、遠い昔の祖先がやっていた方法で火をおこす体験をしたり、現存する世界最古の文化である先住民アボリジニの生活様式について学んだりすることができます。
そこからシュガーローフ・ロック(Sugarloaf Rock)、つまり西オーストラリア州の海岸線の典型とも言える雄大な岩を見に向かいます。また、ここではナチュラリステ岬()の灯台に登ることもできます。あるいはケープ・トゥ・ケープ・トラック(Cape to Cape Track)の135kmのウォーキング・トラックの一部を楽しむこともできます。海岸の岸壁に沿って進み、パウダーのような砂浜を背後に高い木の茂る森を抜けるコースです。ここでも、ケープ・カルチュラル・ツアー(Cape Cultural Tours)で現地の文化を学ぶことができます。先住民アボリジニと周囲の土地との永遠に続く深い結び付きについて話を聞いたり、プライベート・ミーティング・プレイスでの集会に参加したり、沖合の透明度の高い海で釣りをしたりしましょう。
次にマーガレット・リバーの町の西に向かい、サーファーズ・ポイントでプロのサーファーたちが波に乗る様子を見た後、そこから4km南のホワイト・エレファント・カフェ(White Elephant Café)までドライブして、穏やかなナラバップ・ビーチ(Gnarabup Beach)を見下ろしながら美味しいブランチを楽しみます。スタンドアップ・サーフィン(Stand Up Surfing)でスタンドアップ・パドルボードのレッスンを受けたり、ひと泳ぎすることもできます。ビーチで遊んだ後に飲むビールほど美味しいものはありません。しかもちょうどよい場所にたくさんのクラフトビールの醸造所があります。ブリューハウス(Brewhouse)(マーガレット・リバーの町中にあります)、ザ・ビアー・ファーム(The Beer Farm)、さらにブラック・ブルーイング・カンパニー(Black Brewing Co)がおすすめです。1日の終わりに、マーガレット・リバーの町中にあるセトラーズ・タバーン(Settlers Tavern)で、厳選されたパブメニューからお得なディナーをお楽しみください。または、本格的な和食を味わうにはミキズ・オープン・キッチン(Miki’s Open Kitchen)がおすすめです。
4日目:マーガレット・リバーからペンバートン

西オーストラリア州、マーガレット・リバー、ルーウィン岬灯台(Cape Leeuwin Lighthouse)© Tourism Western Australia
40km南へ向かってオーガスタ(Augusta)に行くと、同じ地域でもこの場所だけ、常に他より数度暖かい気候が楽しめます。2時間のホエール・ウォッチング・ツアーに参加しましょう。ザトウクジラが戯れる場所と言われているので、8月から10月にかけての時期には、ザトウクジラが尾びれで水を打つ様子やブリーチングがたくさん見られるでしょう。市街地でのランチなら、ブルー・オーシャン(Blue Ocean)に行きましょう。小じんまりしたフィッシュ・アンド・チップスのお店ですが、獲れたての魚を使っています。その後は、オーストラリア大陸の南西の端でインド洋と南大洋が出会うルーウィン岬(Cape Leeuwin)まで、11.5kmほどドライブします。ルーウィン岬灯台(Cape Leeuwin Lighthouse)は、回遊するザトウクジラとミナミ・セミクジラを陸上から見られる、オーストラリアで最も見晴らしのよいスポットの1つに選ばれています。さらに135km走ると、ペンバートン(Pemberton)を取り巻く森に入ります。かつての伐採基地は、今では白い幹のカリの木々に取り囲まれています。実際に3本のカリの木に登ることができ、元々火事の見張り場として使われていた場所からのみごとな景色を体験できます。素晴らしいピノ・ノワールを製造しているピカルディ・ワイン(Picardy Wines)の見学を予約してみましょう。トリュフが好きなら、トリュフ・アンド・ワイン・カンパニー(Truffle & Wine Co)まで31kmの回り道をする価値があります。西オーストラリア州最大のトリュフ・ファームでワインとトリュフの試食を楽しめます。その後、フォレージャーズ(Foragers)の豪華な設備付きシャレーまたはスタジオに宿泊してみましょう。ここには料理教室もあり、通常土曜の夜には季節のディナーも楽しめます。
5日目:ペンバートンからデンマーク

かつての製材の町ウォルポールまで140kmの車旅をしてフォー・シスターズ・コーヒー・ショップ(Four Sisters Coffee Shop)で休憩した後、バレー・オブ・ザ・ジャイアンツ・ツリー・トップ・ウォーク(Valley of the Giants Tree Top Walk)を訪れます。40mの高さの歩道で、森の梢の中に入っていくのは楽しいとも怖いとも言える経験です。ここでは、世界のどこにも見られない雄大なレッド・ティングルのユーカリの木々を見ることができます。これらは、世界で最も背の高い木のひとつに数えられています。地上にはボードウォークが設置されているので、エンシェント・エンパイア・ウォーク(Ancient Empires Walk)を歩いて、中には樹齢400年を超えるものもある古いティングルの木々を観察しましょう。さらに、壮大な海岸線の風景を見ながら45kmほどドライブすると、ウィリアム・ベイ国立公園(William Bay National Park)に着きます。巨大な花崗岩のエレファント・ロック、グリーンズ・プールのターコイズブルーの海と白い砂浜が特徴です。マウント・シャドフォース・シーニック・ドライブ(Mount Shadforth Scenic Drive)を走り、ポロンガラプ(Porongurup)の花崗岩ドームを眺めながらデンマーク(Denmark)の町周辺の美しい農園地帯を抜けていきます。美しい湖畔のブドウ園兼レストランであるザ・レイク・ハウス(The Lake House)で美味しいランチの盛り合わせを楽しみましょう。デンマークの町の西側、野鳥がたくさんいる丘に位置する素敵なヒマラヤスギのシャレーのカルマ・シャレー(Karma Chalets)にチェックインしましょう。カリスマ・スパ(Karisma Spa)でゆったりとマッサージも楽しめます。夜はカエルの鳴き声と共に眠りに落ちるでしょう。
6日目:デンマーク

西オーストラリア州、デンマーク、グリーンズ・プール © Greg Snell, Tourism Western Australia
デンマークで1日を過ごします。34kmのスコッツデール・シーニック・ドライブ(Scotsdale Scenic Drive)を走ると家族経営のワイナリーが見えてきます。ロッククリフ(Rockcliffe)では、ワインはすべて、地元のサーフィンスポットにちなんで名付けられています。またシングルファイル・ワイン(Singlefile Wines)は、樹木が茂った敷地の周りを一列に並んで行進するガチョウにちなんで命名されました。リカティ・ゲート・ワイン(Rickety Gate Wines)では、ベジタリアン向け料理を含む田舎料理を味わえます。一風変わったワイナリーをもっと探索してみたいなら、59km走ってマウント・バーカー(Mount Barker)まで行き、ギャラフレイ(Galafrey)やプランタジェネット・ワイン(Plantagenet Wines)で冷涼性気候ワインを味わってみましょう。足を延ばして、全長1,000kmに及ぶ世界有数の長距離ウォーキング・トレイル、ビブルマン・トラック(Bibbulmun Track)のほんの一部をウォーキングします。ビブルマン・トラックはパースから始まりサザン・フォレストやウォルポール(Walpole)からアルバニー(Albany)までの海岸線を抜ける長距離のコースです。デンマーク周辺のコースでは、春にはワイルドフラワーが美しい海岸沿いのヒースランドに沿ってウォーキングを楽しめます。
7日目:デンマークからアルバニー

西オーストラリア州、アルバニー、ナショナル・アンザック・センター © National Anzac Centre
デンマークで有名なミセス・ジョーンズ・カフェ(Mrs Jones Café)で朝食を取り、アルバニーへの105kmのドライブに備えます。途中にある田舎のオーガニック・ワイナリー、オランジェ・トラクター(Oranje Tractor)でのワインの試飲を前もって予約しておきましょう。バードウォッチャーであれば、デンマークの東11kmに位置するウィルソン・インレット(Wilson Inlet)にも立ち寄りましょう。ムラサキオーストラリアムシクイ、ミサゴ、オウム、アカオクロオウムとオジロクロオウム、ムラサキガシラジャコウインコの動画を撮って配信するチャンスです。アルバニーは、1826年にヨーロッパ人が初めて西オーストラリア州に入植した場所で、植民地時代の建物が博物館やギャラリー、レストランとして使われるなど、現在も当時の遺物が数多く残っています。実際にブリッグ・アミティ(Brig Amity)に乗船して、当時の入植者達の船上での生活に思いを馳せてみることもできます。ナショナル・アンザック・センター(National Anzac Centre)は、マルチメディア、インタラクティブ技術、歴史的アーティファクトを使用した最先端の解説付きの博物館で、第一次世界大戦のオーストラリアとニュージーランドの軍隊に敬意を表して建てられました。ギャリソン・レストラン(Garrison Restaurant)でランチをとった後は、アルバニー・ヘリテージ・パーク(Albany Heritage Park)を探索します。ここはミドルトン・ビーチ(Middleton Beach)の海岸線からアルバニーの港まで伸びる保護区になっています。ベトナムとフランスの味わいを融合したリバティ・アット・ザ・ロンドン(Liberte at the London)で創作料理の夕食を楽しみ、ザ・ビーチ・ハウス・アット・ベイサイド(The Beach House at Bayside)に宿泊して、ミドルトン・ベイの砂丘を背景にしたひと味違うベッド&ブレックファーストを楽しみましょう。
8日目:アルバニー

西オーストラリア州、アルバニー、ザ・ギャップ © Elements Margaret River
ミドルトン・ビーチ周辺ではウォーキングやスイミングができ、特に土曜日であれば、アルバニー・ファーマーズ・マーケット(Albany Farmers Market)という生産者と職人が出店するオーストラリア有数のファーマーズ・マーケットを散策できます。この日の朝は、
22km先にあるディスカバリー・ベイ(Discovery Bay)で、地元の捕鯨産業の歴史について学びます。この旧捕鯨基地には博物館があり、巨大なクジラの骨格、銛や鯨骨細工を見ることができます。5月から10月にかけては、クジラを海岸から見ることができ、アルバニーの主要港からのホエール・ウォッチング・クルーズに参加するとすぐ近くでもクジラを見ることができます。さらに近くにあるオーストラリアン・ワイルドライフ・パーク(Australian Wildlife Park)を訪れると、カンガルー、バンディクート、ウォンバットを見ることができ、美しいリージョナル・ワイルドフラワー・ガーデン(Regional Wildflower Garden)で休憩することもできます。ここからフレンチマン・ベイ・ロード(Frenchman Bay Road)を8km行くと、トルンディラップ国立公園(Torndirrup National Park)とザ・ギャップ(The Gap)があります。花崗岩の崖に自然にできたこの隙間には、スリル満点のスカイウォーク・プラットフォームが崖の縁から10m先まで張り出しています。足元が透けているので、踏み出せば眼下に打ち寄せる波を見下ろすことができます。そのすぐ近くにあるナチュラル・ブリッジ(Natural Bridge)は岩でできた分厚い橋のようです。
アルバニーへの帰り道にライムバーナーズ(Limeburners)蒸留所に立ち寄り、地元産のピートで作られたウイスキーの試飲を楽しみながら、湾に入ってくるイルカを窓から眺めるのはいかがでしょうか。
9日目:アルバニーからブレマー・ベイ

西オーストラリア州、スターリング・レンジ国立公園(Stirling Range National Park)、トゥールブルナップ・ピーク(Mt Toolbrunup Summit)© Matt Fields Photography, Australia's South West Inc.
これから2日間は、アルバニーから美しいリゾートタウン、エスペラン(Esperance)に向かいます。途中でフィッツジェラルド・コースト(Fitzgerald Coast)を通ります。この景色のよい原生地域には、自然のままの白砂の海岸線や小さな町が点在しています。野生動物と触れ合ったり、オーストラリアで最も手付かずの自然が残る地域を通る機会があるので、カメラを持って行くとよいでしょう。この日はまず、49km内陸のポロンガラプ国立公園(Porongurup National Park)に向かいます。ここには、海抜670メートルの岩の周りに設置された遊歩道、グラナイト・スカイウォーク(Granite Skywalk)があり、素晴らしい眺望が広がります。車に戻り、チェスター・パス・ロード(Chester Pass Road)に沿って進んでいきます。ワイルドフラワー、バードウオッチングやハイキングが好きなら、スターリング・レンジ国立公園(Stirling Range National Park)に向かいたいと思うでしょう。そうでなければ、海沿いの小さな町ブレマー・ベイ(Bremer Bay)にカーナビをセットしましょう。ミナミセミクジラが繁殖のためにたくさんやってくる場所はオーストラリアにわずか3ヶ所しかなく、ここはそのうちの1つです。6月から10月にかけて、町から71km離れたポイント・アン(Point Ann)では、岸にある専用の展望所から水中で戯れるミナミセミクジラを見ることができます。ポイント・アンはフィッツジェラルド・リバー国立公園(Fitzgerald River National Park)の西側に位置しています。たとえホエールウォッチングの時期でないとしても、ここに立ち寄るだけの価値があります。この国立公園は世界で最も重要な意味を持つ生物圏のひとつであり、ここにしかない植物が62種もあるという、植物愛好家にとっては夢のような場所だからです。カンガルーを含む多彩な野生動物が生息し、美しいビーチも数か所あります。バレンズ・ビーチ(Barrens Beach)で泳ぐのはいかがでしょうか。また、ハイキング・コースやヘイマースレイ・デューンズ(Hamersley Dunes)と呼ばれる美しい丘のほか、クアーラップ・ホームステッド・ウィルダネス・リトリート(Quaalup Homestead Wilderness Retreat)という宿泊施設もあります。1日探索をした後、ブレマー・ベイの町に戻ります。なだらかで美しい白砂のビーチから見る夕焼けは絶景です。ブレマー・ベイ・リゾート(Bremer Bay Resort)に滞在して、マウント・バレン・レストラン(Mount Barren Restaurant)から見える湾のパノラマビューを楽しみましょう。
10日目:ブレマー・ベイ

西オーストラリア州、ブレマー・ベイ、ナチュラリステ・チャーターズ(Naturaliste Charters)© Keith Lightbody – Bremer Canyon Killer Whale Expedition
2月から4月の間は、ブレマー・ベイの海岸から南半球で最大のシャチの群れを観察するナチュラリスト・チャーターズ(Naturaliste Charters)に参加できます。このびっくりするような光景は最近発見されたばかりでその理由についてはほとんど知られていません。ツアーは、この謎を解明することを目的としたブレマー・キャニオン・シャチ研究プロジェクトを支援しています。ツアーでは、このシャチの大群だけでなく、海鳥、イルカ、サメ、マグロ、ダイオウイカ、アシカも見ることができ、科学者がシャチについて収集した情報から学んだり、鯨のID写真を集めたり、水中カメラでシャチの音声を録音することもできます。シャチのシーズンでなければ、四輪バイクに乗ってスリル満点の2時間半のガイド付きツアー、ブレマー・ベイ・クワッド・ツアーズ&ミニゴルフ(Bremer Bay Quad Tours Mini Golf)で美しい砂丘、ビーチ、ブッシュランドを巡るのも選択肢のひとつです(要予約)。残りの時間内で行ける見どころは、ノバップ・ワイン(Gnorbup Wines)やウェルステッド・ヘリテージ・ミュージアム(Wellstead Heritage Museum)のほか、たくさんの美しいビーチがあります。ブロッサム・ビーチは必見で安全に泳ぐことができます。いずれにしても、夜は早目に休んで次の日に備えましょう。
11日目:ブレマー・ベイからエスペランス

西オーストラリア州、グレート・サウス・ウェスト・エッジ、エスぺランス、ウェスト・ビーチ © Tourism Western Australia
エスペランス(Esperance)の町はとても美しく、ブレマー・ベイから726km離れたところにあります。8.5時間のドライブですが、見どころ満載の道のりです。地元ではベイ・オブ・アイルズ(Bay of Isles)と呼ばれるエスペランス・ベイ(Esperance Bay)には、100以上の島々からなるルシェルシュ群島(Recherche Archipelago)があります。この湾には目を見張る美しい白い砂浜があり、透明な海にクジラやアシカ、イルカを見ることができます。ラッキー・ベイ・ブルーイング(Lucky Bay Brewing)で、クラフトビールを楽しみながらこの小さなパラダイスの発見を祝いましょう。オーション・ブルース・カフェ&レストラン(Ocean Blues Café & Restaurant)では家族向けにゆっくりと食事が楽しめます。絶景の群島を見ながら、エスペランス・B&B・バイ・ザ・シー(Esperance B&B by the Sea)でゆっくり休みましょう。
12日目:エスペランス

西オーストラリア州、グレート・サウス・ウェスト・エッジ、エスぺランス、グレート・オーシャン・ドライブ © Tourism Western Australia
今朝は車のキーを部屋に忘れても大丈夫です。先住民アボリジニが運営するケパ・カール(Kepa Kurl)という会社の、エコ文化発見ツアーのガイドが迎えに来てくれます。この半日のツアーでは、地元アボリジニのヌーンガー族の人々が何千年もの間狩猟や採集によって食物を獲得してきた方法について、実に興味深い知識を得ることができます。それはあなたにとって忘れられない体験になるでしょう。地元の野生動物や先住民アボリジニの壁画をたくさん見ることができ、この地域に関する知識も得られます。昼までには町に戻り、町から車で20分ほどの所にあるレストラン、イリ・グローブ(Yirri Grove)に向かいます(金曜日から月曜日までオープン)。または、町に4軒あるスーパーマーケットの1軒でピクニックの材料を買い出しします。食事をした後、グレート・オーシャン・ドライブ周辺の美しさを肌で感じてみましょう。真っ白なビーチと透明な海の町から38kmほどのドライブコースです。(写真を撮るために頻繁に停車することはできないので注意)道中には、半透明でターコイズ色に輝く海、彫刻のような岩石層、ピクニックテーブルとシャワー施設で人気のトワイライト・ベイ(Twilight Bay)をご覧いただけます。休憩は、地元のサーファーがしばしば波を楽しむウェスト・ビーチやフォース・ビーチ、オブザーバトリー・ビーチで取りましょう。ブルー・ヘブン・ビーチ、トワイライト・コーブやウェスト・ビーチの東のラグーンでシュノーケルを楽しめます(マスクとフィンズのレンタルはこちらからできます)。もし時間があれば、エスぺランス博物館(Esperance Museum)を訪れるのも良いでしょう(毎日午後1時半から午後4時半まで開館)。この一風変わった空間は、1979年に西オーストラリア州の地上に落ちてきたアメリカの最初の宇宙ステーション、Skylabの機体の破片を含む、オーストラリアのユーモアに彩られた変わった展示物で満ちています。エスペランス行政区は、Skylabの機体の破片を遺棄するためにNASAに400オーストラリアドルを請求しました。町の中心の海を望む場所にあるゆったりとしたパブ、ザ・ピア・ホテル(The Pier Hotel)で夕食を取ります。
13日目:エスペランス

西オーストラリア州、ミドル島、ヒリアー湖 © Ockert le Roux, Tourism Western Australia
この日は朝5時半に出発するクルーズで、ルシェルシュ群島のミドル島にある、鮮やかなピンク色のヒリアー湖(Lake Hillier)に出かけます。予約に応じた出発になるので、事前に予約が必要です。島に到着するまでに約4時間かかります。小型船に乗り換えて島に上陸した後、湖とその近くに残る歴史的遺跡を周るガイド付きツアーに参加できます。これは、オーストラリアの唯一の記録に残る海賊、ブラック・ジャック・アンダーソンの所有していたキャンプの歴史的遺跡です。カメラを忘れないでください。ピンク・レイクにはきっと目がくらむ思いがするでしょう。午後6時ごろには戻り、おすすめのルーズ・グース(Loose Goose)レストランで夕食となります。
14日目:エスペランスからパース

西オーストラリア州、ケープ・ル・グラン国立公園、ラッキー・ベイ © Greg Snell, Tourism Western Australia
ラッキー・ベイはエスぺランスの中でも特に人気がある場所です。町から60kmほどのところにケープ・ル・グラン国立公園(Cape Le Grand National Park)はあります。町で朝食を取った後、車に乗って、ストーンヘンジ(イギリスの遺跡)のここにしかない実物大レプリカ、エスペランス巨石群(Esperance Stonehenge)を見に出かけましょう。風変りなものではありますが。その後、白砂のビーチ、天然の淡水プール、巨大な花崗岩の露頭、春にはワイルドフラワーの絨毯も見られる国立公園に向かいます。ラッキー・ベイでは、まるで写真家のためにポーズをとっているかのように、細かい純白の砂の上に横になっているカンガルーを見つけられるでしょう。たくさん写真を撮れる絶好のポイントです。ビーチは人気のある釣り場でもあり、冬には海で戯れるクジラが頻繁に見られます。5kmにわたるビーチはウォーキングにも最適です。ただし、飲料水のボトルは持参するようにしましょう。穏やかな湾はスイミングを楽しむ人にとても人気です。近くのキャラバンやキャンプ場では、ピクニックエリアや太陽光シャワー、トイレの設備も整っています。エスペランスに戻って、パース行きのフライトの90分前までにエスペランス空港(Esperance Airport)でレンタカーを返します。
日程を延長して、西オーストラリア州の活気あふれるコーラル・コースト(Coral Coast)を車で北上し、エクスマス(Exmouth)に立ち寄ってもよいでしょう。ニンガルーリーフ(Ningaloo Reef)、ジンベイザメとの出会いなど、見どころが満載です。