
ゴールド・コーストのおすすめレストラン
ゴールド・コーストはサーフビーチとゆったりした暮らしで有名ですが、この街には、グルメを唸らせる洗練されたダイニングシーンがあります。
原文:カトリーナ・ロブリー
ビーチサイドの簡素な軽食店で世界に通用するほど美味しいシーフードを食べたり、贅を尽くしたラグジュアリーホテルの高級店で優雅に食事を楽しんだり、ゴールド・コーストにはどのような雰囲気やシーンにも対応するレストランが必ずあります。カンガルーなどのオーストラリアならではの食材や、ヨーロッパの伝統料理、突飛な味を組み合わせた創作料理など、様々な料理を楽しんでみましょう。
バーレー・ヘッズ、ザ・フィッシュ・ハウス
バーレー・ヘッズ(Burleigh Heads)にあるザ・フィッシュ・ハウス(The Fish House)。レンガ造りの簡素な外観ですが、光り輝くサーファーズ・パラダイス(Surfers Paradise)を見渡す絶景が楽しめます。しかし店の中に一歩足を踏み入れると、この地味な外見のレストランが数々の賞を手にする理由がわかるでしょう。この店では、南欧のアレンジを加えることで、オーストラリアの新鮮なシーフードをさらに一段上に押し上げています。レモン風味のフィッシュ・スープ、コーラルトラウト(スジアラ)の生姜とエシャロット蒸し、丸ごと一匹のロック・ロブスターなどを試してみてください。贅沢に、キャビア・コースを追加するのもいいでしょう。
ブロードビーチ、キヨミ
チェイス・コジマ(Chase Kojima)総料理長が指揮を執るキヨミ(Kiyomi)が、多くの話題を集めるのは当然のこと。シドニーで高い評価を受けているコジマ氏監修のソーキョー(Sokyo)と同じく、この日本食レストランもカジノ(ブロードビーチ(Broadbeach)のスター・ゴールド・コースト(Star Gold Coast))の一角にあります。コジマ氏が追求する巧妙なプレゼンテーションによって、キッチンから次々と運ばれてくる極めて美しい料理ひとつひとつに驚かされること間違いなしです。備長炭や焼き物のメニューでは、ラムチョップのプラムワインソースにナスを添えた一皿が人気です。グリルしたタコにグリーンソースとスイカをあしらった小皿メニューもおすすめです。
ブロードビーチ、マッサマン・キッチン+バー
様々なアジアの美味しいものに現代風アレンジを加えた、魅力的なお店がブロードビーチにあります。マッサマン・キッチン+バー(Mamasan Kitchen + Bar)です。シェフのレイ・コイ(Ray Choi)氏は、シドニーのウルムルー・ワーフ(Woolloomooloo Wharf)にあるチャイナ・ドール(China Doll)で腕を磨き、自らの料理を完成させました。その後、ここゴールド・コーストへと移ってきたのです。この店では、赤いドレスの女性のまるで監視しているようなまなざし(店内の肖像画に描かれている女性。Instagramにもたくさんの投稿がある)の下で、シェフは素晴らしい料理をふるまいます。キムチマヨソースの和牛入りバオ(蒸したパン)、シンガポール・チリ・クラブ、揚げ豚のタイ風甘辛ソース、抹茶のパンナコッタなどを味わってみましょう。
メイン・ビーチ、リストランテ・フェリーニ
ウォーターフロントでショッピングとダイニングを楽しめる高級複合施設、マリーナ・ミラージュ(Marina Mirage)。自家用ヨットを停泊させて、ミリオネアたちに交じって食事を楽しんでみませんか。リストランテ・フェリーニ(Ristorante Fellini)の上階のテーブル席からスーパー・クルーザーを見下ろしましょう。このレストランのオーナー、ペルクオーコ(Percuoco)氏はナポリ出身のため、トスカーナ風、ナポリ風のイタリア料理を提供しています。小エビを詰めた地産のガーフィッシュ(ダツ)をグリルして生ハムで巻いた一皿、ズッキーニの花のヒガニ詰めなど、シーフードがおすすめです。
ブロードビーチ、ルーム81
ソフィテル(Sofitel)ホテルにあるブロードビーチを代表的するレストラン、ルーム81(Room81)では、シェフのサム・ムーア(Sam Moore)氏が、私たちを素晴らしいグルメの旅へといざなってくれます。シェフの創るモダンオーストラリアのデギュスタシオンコースは2品から9品の構成。メモリーズ・オブ・マムズ・フレンチオニオン・スープ(Memories of Mum's French Onion Soup)から始まり、その後はもっぱらオーストラリア原産の食材を紹介する料理となります。ルー(Roo)と名付けられた一皿は、カンガルーの生ハムとチャツネ、ソルトブッシュを合わせたもの。ブラック・ピッグ(Black Pig)はバイロン・ベイ(Byron Bay)近郊で育った豚のあご肉とキャベツの料理です。スイーツ好きには、レモンマートル、カモミール、ココア、パッションフルーツなどを使った、フレッシュな味わいのデザートメニューもあります。
ブロードビーチ、ソーシャル・イーティング・ハウス
ソーシャル・イーティング・ハウス(Social Eating House)は、ブロードビーチのオラクル(Oracle)地区、マッサマンの近くにあります。店名のとおり、ソーシャル(交流、親睦)を掲げるレストランでは、小皿や大皿のシェアプレートが楽しめます。タパスがおすすめです。スパイシーな甘辛ソースのソフトシェルクラブとアジア風コールスロー、エビと桃と生ハムのヘーゼルナッツビネガー風味、ソルトブッシュラムのロースト、ダイオウギスのビール揚げ(アサヒビール使用)などが人気です。肉料理も豊富で、ハモン、プロシュートなどの生ハム、サラミはスペイン、イタリア、オーストラリア産のものを使用しています。田舎風テリーヌもぜひお試しを。
メイン・ビーチ、ヴァニタス
単に、世界的デザイナー、故ジャンニ・ヴェルサーチ氏の大胆不敵なラグジュアリーを体現する5つ星ホテル。ホテル内の高級ダイナー、パラッツォ・ヴェルサーチ(Palazzo Versace)では、どんな体験ができるでしょうか。ヤシの木に囲まれたラグーン・プールを見下ろすヴァニタスには、ヴェルサーチの生活を表現した13メートルもの絵画が飾られています。華やかなヴェルサーチの食器でアラカルトやコースがいただける、ディナーのみの営業です。塩漬けと酢漬けの魚と食用砂の一皿、スノーウィー・リバー(Snowy River)産ニジマスとヒガニとソバの実のリゾット、ラズベリーを添えたチョコレートムースの四川唐辛子風味などが味わえます。