

カルグーリー・ボールダーガイド
オーストラリア中央の赤土の風土や国内最大の金鉱山を体感しましょう。
原文:コール・ラティマー
砂漠のオアシス、カルグーリー・ボールダーでは、赤い砂ぼこりの舞うオーストラリアのワイルド・ウェストを体験できます。
必ずやっておきたいこと
- オーストラリア最大の鉱山を訪ねる
- ゴールデン・トレイルをドライブする
- ゴールドラッシュ時代のゴーストタウンに行ってみる
行き方
パースとカルグーリー・ボールダー間は飛行時間1時間の定期便が毎日運航しています。パースから電車も1日2本運行しています。また、シドニー、アデレード、パースを結ぶ鉄道インディアン・パシフィック号が週に1回カルグーリー・ボールダーに停車します。パースからカルグーリー・ボールダーまでドライブした場合の所要時間は約6時間半です。
カルグーリー・ボールダーの人気アクティビティと見どころ

西オーストラリア州、オーストラリアのゴールデン・アウトバック、ゴールデン・クエスト・ディスカバリー・トレイル © Tourism Western Australia
冒険心あふれるドライブ旅行を楽しむ
足を踏み入れる人の少ないカルグーリー・ボールダー地域の周辺には、セルフドライブできるトレイルがたくさんあります。ゴールデン・クエスト・ディスカバリー・トレイル(Golden Quest Discovery Trail)は、クールガーディ(Coolgardie)から西オーストラリア州のゴールドフィールズを通ってレイヴァトン(Laverton)まで行く965kmのルートです。いくつかの鉱山の町やワイルドフラワー(7月中旬~10月下旬)の間、そして廃墟となった家や店舗が過ぎ去りし時代を彷彿とさせるグワリア(Gwalia)のゴーストタウンを駆け抜けます。もうひとつのゴールデン・パイプライン(Golden Pipeline)は、ゴールドフィールズの上水道設備に沿ったルートです。この上水道はカルグーリー・ボールダーへの給水を目的に建設された650kmにわたるパイプラインで、当時の技師らは無謀なプランと考えていましたが、現在では世界最大の工学技術の偉業と称えられています。

西オーストラリア州、カルグーリー・ボールダー、セントバーバラズ・フェスティバル © Melissa Drummond, Kargoolie-Boulder Chamber of Commerce
セントバーバラズ・フェスティバルに参加する
カルグーリー・ボールダーでは、地域の鉱業を祝うセントバーバラズ・フェスティバル(St Barbara's Festival)という独特のイベントが開催されます。毎年12月4日に行われるこのイベントでは、巨大なトラックを間近に見ることができます。このお祭りの目玉は、街の中心にあるハナン・ストリートのパレードで、高さ6m、幅8m、長さ13mのトラックなど、重量級の鉱山用車両が行進していきます。地域団体や学校、動物などもパレードに加わるほか、鉱山の救助活動も実演されます。

西オーストラリア州、ゴールデン・アウトバック、バラード湖 © Tourism Western Australia
アートを鑑賞する
壮観なバラード湖には51体ものスチール製の像が点在しています。アントニー・ゴームリー(Sir Antony Gormley)というアーティストが手がけたもので、同氏は英国タイン・アンド・ウィア州の「エンジェル・オブ・ザ・ノース(Angel of the North)」という作品でその名を知られています。展示されているのは、2003年パース国際芸術祭に向けて依頼された「インサイド・オーストラリア(Inside Australia)」というタイトルの作品で、これまで大勢のアート好きの人々が鑑賞に訪れています。もう1点見ておきたいのが、「最後の遊牧民(Last of the Nomads)」。駆け落ちして40年間砂漠で自活したマンディルジャラ族のワリとヤトングカという夫婦に捧げられた銅像です。

西オーストラリア州、カルグーリー・ボールダー、スーパー・ピット © Tourism Western Australia
スーパー・ピットに行ってみる
飛行機がカルグーリー・ボールダー空港に近づくとき、町のすぐ横にあるスーパー・ピット(Super Pit)の大きさに驚嘆することでしょう。長さ3.5km、幅1.5km、深さ700m近くもあるこのピットの大きさは、付近で操業されていた小さな採鉱現場をすべてまとめた結果です。鉱山の南端付近にある展望台からこの巨大なピットを一望すると、底部で操業中の鉱業用トラックがものすごく小さく見えます。展望台には鉱山用車両が置いてあり、記念写真を撮影できます。