
Newtown, New South Wales © Destination NSW
オーストラリアのLGBTQIエリア・トップ5
オーストラリア各地にあるLGBTQIエリアで、地元の人々と出会い、クィア・フレンドリーな小さなビジネスをサポートし、楽しい時間を過ごしましょう。
原文:ダン・F・ステープルトン
都会のジャングルからビーチサイドの一角まで、LGBTQIのオーストラリア人たちはいくつもあるオーストラリアの地域(地元では「サバーブ(suburb)」と呼ばれています)を自分たちの馴染みの場所としています。オーストラリアではどこでもクィアな人々に出会うことができますが、レインボーなオージーと出会い、地元のLGBTQI文化を目にするには、ここでご紹介する場所のいずれかへ旅することをお勧めします。話しかけることをためらわないでください。クィアなオーストラリア人は心から皆さんを歓迎し、気楽に接してくれることでしょう。
シドニーのダーリングハーストで思う存分楽しく過ごす

ニュー・サウス・ウェールズ州、シドニー、ダーリングハースト、シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ © Photo by >HM 2014
場所:市の中心部から車で約10分。
シドニーの都心部にある賑やかなダーリングハースト(Darlinghurst)。毎年行われるマルディグラ(Mardi Gras)フェスティバルの中心となる地域です。またオーストラリアでも最も古くから営業していて有名なバーのザ・コロンビアン(The Colombian)、アーク・シドニー(Arq Sydney)、ストーンウォール・ホテル(Stonewall Hotel)などがあります。これらのバーではドラァグ・ショーを見たり、お立ち台の上で深夜まで踊ったりすることができます。
行動するときの中心地となるのは、メインとなるオックスフォード・ストリート(Oxford Street)の大通り沿いでしょう。この通りにはエンターテイメント施設、手頃な価格の軽食店、ザ・ブックショップ(The Bookshop)などのLGBTQI向けの小売店が軒を連ねています。
またシドニーに住む多くのLGBTQIの人々は、光がキラキラする場所から離れてダーリングハーストの住宅地に住んでいます。サリー・ヒルズ(Surry Hills)とポッツ・ポイント(Potts Point)の近郊もクィアの人々の集まる場所となっており、どちらの場所も人気のレストランがあり、お洒落な住民が行き交うところとして有名です。
- 体験する:明け方まで騒げる大規模なクィアのナイトライフを体験してみたいですか?ダーリングハーストはゲイの人々が外出して楽しく夜を過ごせる素敵なスポットです。
シドニーのニュータウンで一風変わった雰囲気を楽しむ

ニュー・サウス・ウェールズ州、ニュータウン、ブラック・スター・ペイストリー © Destination NSW
場所:シドニーの中心部から車で10分、インナー・ウエストと呼ばれるエリア。
ニュータウン(Newtown)は、とても風変わりでボヘミアンな雰囲気を持ったダーリングハーストの親戚のような場所だと思ってください。ニュータウンのメインとなる大通り、キング・ストリート(King Street)は、昔から学生、アーティスト、ミュージシャン、そしてLGBTQIコミュニティの人々に人気のある溜まり場であり、緑豊かな裏通りや、古びた雰囲気のテラスハウスはヒップな家族連れや若いプロフェッショナル達を惹き付けています。
ニュータウンはシドニーでも指折りのカジュアル・ダイニングが楽しめる場所です。キング・ストリートを散策して、タイ・ポソン(Thai Pothong)やアトム・タイ(Atom Thai)といった人気のタイ料理のレストランに入ってみるのはいかがでしょう。または、カルト的な人気を誇るベーカリー、ブラック・スター・ペイストリー(Black Star Pastry)を探し出して、有名なストロベリー・ウォーターメロン・ケーキを試してみてください。
夜になったら、コンチネンタル(Continental)といったチーズとワインを楽しめるトレンディなバーや、熱烈なファンがいるザ・バンク(The Bank)のような場所に向かいましょう。近くにあるアースキンビル(Erskineville)では、インペリアル・ホテル(Imperial Hotel)が1980年代からLGBTQIの人々の待ち合わせ場所となっています。
- 体験する:ファンキーなヴィンテージ・ウェアを買ったり、住宅街に並ぶクリエイティブなストリート・アートを眺めたりしながら、1日を楽しく過ごしてください。夕方になったら、ザ・エンモア(The Enmore)でコンサートやコメディショーを観てから、美味しい食べ物や飲み物が楽しめる場所へと繰り出しましょう。
メルボルンのフィッツロイでクィアのカフェ・カルチャーを楽しむ

ビクトリア州、メルボルン、フィッツロイ、ブランズウィック・ストリート © Visit Victoria
場所:メルボルンの北部、市内中心部から車で約15分。
フィッツロイとコリングウッド(Collingwood)に隣接するサバーブは、メルボルンのもう一つのクィアの中心地となっています。通りにはカラフルに着飾った人がたくさん歩いており、何個ものピアスを身に付けた人やタトゥーを入れた人もいます。
フィッツロイには、昔から営業しているレインボーな書店で、人々が集う場所でもあるヘアズ&ハイエナズ(Hares & Hyenas)、アバンギャルドなファッションのメッカ、ブルース(Bruce)、そしてザ・86(The 86)やサーキット(Sircuit)といった活気あるクィア・バーやクラブがあります。
フィッツロイとコリングウッドには、ブランズウィック・ストリート(Brunswick Street)とスミス・ストリート(Smith Street)にオープンエアのカフェが並んでおり、メルボルンの最高のコーヒーが味わえる場所でもあります。パレードを眺めるときには、テーブルを確保するのがお勧めです。
- 体験する:ガートルード・ストリート(Gertrude Street)沿いのショップではユニークな宝物を探しましょう。またブランズウィック・ストリートとスミス・ストリートには折衷的なレストランが何軒もあります。ライブ・ミュージックやブティック・バーが気になるなら、ブランズウィック・ストリートまたは近くのジョンソン・ストリート(Johnson Street)に出かけてみてはいかがでしょう。
メルボルン、シックなサウス・ヤラのプロムナード

ビクトリア州、メルボルン、セント・キルダ・ビーチ、リパブリカ © Josie Withers Photography
場所:メルボルンの南部、市内中心部から車で約15分。
魅力あふれるサウス・ヤラ(South Yarra)は、市内のクィアな住民の多くが住んでみたいと憧れるサバーブです。チャペル・ストリート(Chapel Street)にはブティックやネッズ(Ned’s)などの高級感のあるカフェが軒を連ね、週末はお洒落に服を着こなしたカップルで賑わっています。近くにあるホテル、ザ・オルセン(The Olsen)とユナイテッド・プレイス(United Places)は、豪華で高級な雰囲気を醸し出しています。
チャペル・ストリートに沿って南に向かい、賑やかなプラーラン(Prahran)を通り抜けると、海辺のサバーブであるセント・キルダ(St Kilda)に着きます。市内から車で20分ほどで行くことができます。このチャペル・ストリートの終点に当たる地域では、メルボルンでも特に人気のあるLGBTQIのイベントやパーティーがよく開かれます。人気のある店としては、レズビアン向けのアティック(Attik)や、クィア向けのチェイサーズ(Chasers)があり、また古くから営業しているプーフ・ドゥーフ(Poof Doof)もここにあります。(「poof」は「poofter」(男性の同性愛者)を略した軽蔑的な表現ですが、クラブとそのLGBTQIのパトロンによって使われていることに注意してください。)
- 体験する:サウス・ヤラでの生活はボヘミアン、つまりクィア(奇妙な)です!ここはショッピングを楽しめる店がどこまでも続いているように見え、ビーチ・カルチャーやライブ・ミュージックも常に楽しむことができます。一年中、どの季節に訪れても楽しい場所です。
オーストラリアのクィアなシーンを探す

南オーストラリア州、アデレード、セマフォア・ビーチ © Michael Waterhouse Photography
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オーストラリアで最もオシャレなエリア
場所:各地。
シドニーとメルボルンではLGBTQIの旅行者が多種多様な体験をすることができますが、オーストラリアの他の都市にも活気に満ちたクィア・コミュニティがあります。
ブリスベンを訪れるなら、フォーティテュード・バレー(Fortitude Valley)にLGBTQI向けのバーやクラブがあり、近くのニュー・ファーム(New Farm)にはクィア・フレンドリーな雰囲気があります。ここでは毎年恒例のブリスベン・プライド(Brisbane Pride)のフェア・デイ(Fair Day)が開催されます。どちらのサバーブも市の中心部から車で15分ほどです。
パースでは、毎年11月に1か月間におよぶプライドフェスト(PrideFEST)イベントが開催されます。また市の中心部にあるザ・コート(The Court)とコネクションズ・ナイトクラブ(Connections Nightclub)では、LGBTQIの交流イベントが開かれています。さらにメイランズ(Maylands)とベイズウォーター(Bayswater)のサバーブにはクィア・コミュニティがあり、どちらも市内から車で20分足らずで行くことができます。
アデレードでは、市内中心部、近郊のノース・アデレード(North Adelaide)、市内から北西に車で30分ほどのビーチサイドのサバーブであるセマフォア(Semaphore)に、LGBTQIの人々がよく集まっています。
- 体験する:地方の農業地帯、遠隔地、小規模の都市を訪れると、より控えめなオージー・クイアの文化が楽しめます。お祭りの時期であれば参加して楽しく過ごすこともできますし、トレンディなバーやビーチサイドのカフェで地元の人々と交流することもできます。