オーストラリアの食事
オーストラリアの食事はシンプルで素朴、だと日本人の68%は思っています。
世界に誇るウイスキーから美しい夕焼けを見ながらの食事まで、オーストラリアではさまざまなシーンで食事を楽しむことができます。新鮮なベリーを摘んだり、フード・フェスティバルで多様な料理を試食したり、タスマニア州の冷たい海から獲れたばかりのカキを味わいましょう。一流レストランからB級グルメまで、オーストラリアでの食体験はきっと満足のいくものになるでしょう。
海で獲れたばかりのシーフードを味わう
オーストラリアには世界レベルできれいな水があり、それがオーストラリアのシーフードが世界的な評価を得ている大きな理由の1つになっています。オーストラリアで最高のシーフードを食べるなら、まずシドニー・フィッシュ・マーケットに足を運んでみましょう。シドニーの見どころのひとつでもあるこのマーケットには、さまざまな種類の新鮮な魚を見ようと、人々が日々押し寄せています。また、近くにあり、数々の受賞歴を誇るセントピーター(Saint Peter)のようなレストランを訪れ、マロン(食用ザリガニ)やシドニー・ロックオイスターなどの地元産の食材が供給、消費されている持続可能なアプローチについての理解を深めるのも良いでしょう。タスマニア州の美しい東海岸に位置するラグジュアリーロッジ、サファイア・フレシネやフレシネ・マリン・ファームでは、お客様が自らカキを海から直接獲って食べることもできます。また、西オーストラリア州のキンバリーを訪れ、先住民文化の管理人であるブライアン・リーとともに伝統的なマッドクラブ狩りを体験してみましょう。
収穫体験をする
食べ物は自分で収穫してこそ、よりおいしく感じられるものです。オーストラリアには、大自然の中で食べ物の収穫を体験できる農園がいくつもあります。そこでは田舎暮らしを味わえるだけでなく、先祖代々その土地を守ってきた農家の人々と触れ合うことができます。ビクトリア州の肥沃なヤラ・バレーにあるレイナーズ・オーチャードでたわわに実ったリンゴを収穫したり、タスマニア州北部のロンセストンにあるヒルウッド・ベリー・ファームで新鮮なベリー摘み体験をしてみましょう。西オーストラリア州のマーガレット・リバー地域にあるバーンサイド・オーガニック・ファームに滞在すれば、菜園内を歩き回って有機野菜を自由に収穫できます。また、マンジマップ(Manjimup)まで足を運べば、犬とともに珍しい黒トリュフ探しに出かけることができます。
オーストラリアの食とワインのフェスティバル
オーストラリア人は、さまざまな祭典を地域の特産品と世界的に有名なワインで祝います。その1つである西オーストラリア州のウェスタン・オーストラリア・グルメ・エスケープは、毎年11月に開催されます。インド洋に面した海岸では、グルメ・ビーチ・バーベキューが人気を集め、人々は熱くなったグリルで食材を調理しながらカクテル、カナッペ、特産品を味わうことができます。この時期、ダンズボローのキャッスル・ロック・ビーチは、ゆったりとした雰囲気が漂うスタイリッシュな海辺のレストランに早変わりします。夏に1週間にわたってタスマニア州で開催されるテイスト・オブ・タスマニア・フェスティバルでは、州都ホバートのウォーターフロントに降り注ぐ陽光を心ゆくまで楽しむことができます。何十もの露店が選りすぐりの特産品を販売し、路上では100人を超えるストリート・パフォーマーやミュージシャンが腕を競い合います。開催期間が大晦日(ニュー・イヤーズ・イブ)と重なっていることも、フェスティバルの雰囲気をいっそう盛り上げています。
オープンエアのオーストラリア・スタイルで食事をする
一年中照り付ける太陽、絵画のように美しい場所、ゆったりとした現地のライフスタイル。そんな中で暮らすオーストラリアの人々には、当然のようにオープンエアの食文化が強く根付いています。旅行者にとっても、眺めの良いレストランでの食事は、忘れられない思い出になることでしょう。亜熱帯のブリスベンでは、ウォーターフロントのレストラン街にあるジェリーフィッシュ、カスタムズ・ハウス、ヘロー・プリーズなどの店で世界各地の料理を味わうことができます。パースでは、ビブ&タッカーのバルコニーでの朝食や、オディッシーでインド洋を眺めながら昼食を楽しむことができます。また、メルボルンには屋上レストランが数多くあり、まずはルーフトップアットQTのような店を訪れてみましょう。都会の喧騒から完全に離れ、西オーストラリア州では、ファーバーのような冒険心あふれるアウトドア・ダイニングを体験することもできます。
夢のような島暮らしを体験する
タスマニア州といえば、手付かずの原生地域が特に有名ですが、ラーク蒸留所を始めとした世界有数のウイスキー蒸留所も点在しています。州都ホバートにある、1992年設立のラークのセラードア&ウィスキーバーでは、記憶に残るウイスキー試飲体験をすることができます。また、セントラル・ハイランズのボスウェル(ホバートから1時間北上)にあるナントまで足を延ばしたり、島の北岸に位置するバーニーのヘリヤーズ・ロード蒸留所で内部工程の見学ツアーに参加することもできます。タスマニア州が誇る蒸留酒はウイスキーだけではありません。ハーツホーンのクラフトジンは評価が急上昇しており、羊の乳清から作るウォッカももちろん有名で、島は各種の蒸留酒ファンにとって注目の旅行先となっています。
オーストラリアで極上のワインを味わう
オーストラリア産のワインは国際的にも高い評価を得ており、国内各地で素晴らしい体験をすることができます。ワイナリーでは、ワインを楽しむ他にも沢山の見どころがあります。タスマニア州では、ムーリラ・エステートで現代アートが楽しめ、そのセラードアは、ホバートの個性的なミュージアム・オブ・オールド&ニュー・アート(MONA)の一部となっています。また、マクラーレン・ベールのダレンバーグは、ワインだけでなく印象的な現代建築としても有名です。もちろん、料理とワインの相性も良く、多くのワイナリーでは、どちらも一流の味を堪能できます。注目すべきシェフは、ポイント・レオ(ビクトリア州モーニントン半島)のフィル・ウッド、名高いペンフォールズ・マギル・エステート(南オーストラリア州)のスコット・ハギンズ、オークリッジ・ワインズ(ビクトリア州ヤラ・バレー)のマット・ストーンとジョー・バレット、ルーウィン・エステート(西オーストラリア州マーガレット・リバー)のダン・ゲッジなどです。
心ゆくまで飲んで食べる
コーヒーから高級料理に至るまで、オーストラリアでは飲食は重要なテーマです。受賞歴を誇る革新的なレストランは、大都市にも地方都市にもあります。たとえば、シドニーのキーやファイアドア、メルボルンのアティカ、ビクトリア州ビレグラのブラエ、アデレードのオラナなどです。ワイン愛好家はオーストラリア産ワインの高い洗練度に感銘を受け、その豊富な品種や最新トレンドに合わせた自然なワイン作りに驚かれることでしょう。国内には60以上ものワイン産地があり、それぞれ美しい風景の中で多様で上質な味が生み出されていることに気付くはずです。マクラーレン・ベールに足を運んだら、キューブでユニークな試飲体験を楽しみ、レストランでデギュスタシオン・ランチを堪能しましょう。食とワインのイベントも各地で数多く開催されており、世界中から一流シェフが集まってきます。ウェスタン・オーストラリア・グルメ・エスケープやヌーサ・フード&ワイン・フェスティバルは必見です。