
Heron Island, Queensland
オーストラリアの海洋生物と泳ぐ
ジンベエザメとのシュノーケリングからカメやアシカへの接近まで、オーストラリアの海域ではたくさんの「夢のような」瞬間が待っています。
原文:ナターシャ・ドラグン
世界で唯一の卵生哺乳類、カモノハシとハリモグラを含むオーストラリアの野生動物は、陸上で多くの記録を塗り替えています。しかし、オーストラリアの海洋生物も同様に最高です。
世界最大のオットセイから、ザトウクジラの移動、最も有名なドワーフミンククジラの群れの形成まで、すべてがオーストラリアの海域で起こっています。醍醐味は、少数の環境に優しいダイビングおよびシュノーケリングの事業者とともに、これらの雄大な生き物と一緒に泳ぐことです。その方法は次のとおりです。
ザトウクジラと一緒に泳ぐ
場所:クイーンズランド州、ハービー・ベイ(Hervey Bay)とムールーラバ(Mooloolaba)。
時期:7月から10月
毎年、3万匹以上のザトウクジラが南極大陸からオーストラリア東海岸に沿って、クイーンズランド州のフレーザー・コースト(Fraser Coast)とサンシャイン・コースト(Sunshine Coast)の暖かい海へと北上します。ここで、ザトウクジラは、交尾、出産し、赤ちゃんクジラを育てます。皆さんは、ガイド付きのシュノーケリングツアーで参加することができます。
オーストラリアは、ザトウクジラとともに泳ぐことができる少数の国の一つです。ボートから降りて、海の中に入り、これらの穏やかな巨大な生物を観察することができます。中には、長さ18m、体重30,000kgの驚異的な大きさの個体がいます。雄が求愛音を出すのを聞き、クジラが水の中を滑るように泳ぐとき、海の引力を感じ、次に水面に浮上し、クジラが船首に息を吹き出すのを見るかもしれません。
ジンベエザメと一緒に遊ぶ
ここでちょっとアドバイス
エクスマスへの訪問中にサル・サリス(Sal Salis)の豪華なグランピングの夜を楽しんでください。
場所:西オーストラリア州、ニンガルー・コースト
時期:3月中旬から7月中旬
全長10mのジンベエザメは最大の海水魚です。これらの巨大な生き物は濾過摂食者です。つまり、彼らは鰓を介してプランクトンを漉し取ります。サンゴの産卵期には、ユネスコの世界遺産として登録されているニンガルーリーフ(Ningaloo Reef)にはたくさんのプランクトンが発生し、これらのまだらの生き物を集団で引き寄せます。エクスマス(Exmouth)からのシュノーケリングツアー中にジンベエザメと泳ぎに来てください。ちょうど良い時期に訪問すれば、同時にザトウクジラの移動も見られるかもしれません。
ドワーフミンククジラとひと泳ぎする

クイーンズランド州、ケアンズ、マイク・ボール・ダイブ・エクスペディション、ドワーフミンククジラ © Mike Ball Dive Expeditions
場所:クイーンズランド州、ケアンズ
時期:6月から7月
世界中の他の体験とは違うユニークな体験をお探しですか?ドワーフミンククジラと一緒に泳ぐ予約をしてください。クイーンズランド州のグレート・バリア・リーフは、これらの哺乳類が集合する、海洋で唯一知られている場所であり、名前から小さいように思われるかもしれませんが、実際には最長8mにもなります!ドワーフミンククジラはザトウクジラのように空中ショーをする可能性は低いですが、非常に好奇心が旺盛で、泳ぐ人との交流が大好きであることが知られているので、彼らを見るための最良の方法は、クイーンズランド州北部の中心地ケアンズから複数日にわたる旅行をして、水中に頭を沈めて彼らを見ることです。
ホホジロザメ(グレート・ホワイト・シャーク)とひと泳ぎする

南オーストラリア州、ポート・リンカーン、アドベンチャー・ベイ・チャーターズ、ホホジロザメ(グレート・ホワイト・シャーク) © Adventure Bay Charters
南オーストラリア州のエア半島(Eyre Peninsula)沖合のネプチューン島では、スリリングな泳ぎの体験ができます。ホホジロザメ(グレート・ホワイト・シャーク)がオットセイを食べるためにここに来ます。非常に安全で、快適な水中ケージの中から至近距離で、全長4.5mまで成長する頂点捕食者を安全に見ることができます。アデレードから車で西へ7時間かかるポート・リンカーン(Port Lincoln)を出発するツアーにはスキューバダイビングの経験は必要ありません。忘れられないスリル満点のツアーになるでしょう。
シロワニとのダイビング

クイーンズランド州、サンシャイン・コースト、ウルフ・ロック、シロワニ © Tourism and Events Queensland/Nigel Marsh
場所:ニュー・サウス・ウェールズ州、ミッド・ノース・コースト。クイーンズランド州、ウルフ・ロック
時期:通年
オーストラリアで最も絶滅の危機に瀕している海洋生物の一つであるシロワニは、オーストラリアの東海岸沿いでよく見られます。その数が少ないため、世界で最初の保護対象のサメ類になりましたが、スキューバ・ダイバーが一年中目撃する可能性が非常に高いホットスポットがいくつかあります。ニュー・サウス・ウェールズ州のノース・コーストの真ん中のシール・ロックス(Seal Rocks)(フォースター近郊)とサウス・ウェスト・ロックス(South West Rocks)がおすすめのダイビングスポットです。一方、クイーンズランド州では、クイーンズランド州南東のフレーザー島(Fraser Island)付近のレインボー・ビーチ沖合のダイビングでこれらのおとなしいサメを見つけることもできます。そこで、彼らはマンタ、トビエイ、カリフォルニアドチザメと一緒にウルフ・ロック周辺を泳いでいます。
イルカと波に乗る
ここでちょっとアドバイス
バンドウイルカを見るために泳ぐ必要はありません!彼らは、毎日人と交流するために西オーストラリア州のコーラル・コーストのモンキー・マイア(Monkey Mia)の海岸に来ます。
場所:ニュー・サウス・ウェールズ州、ポート・スティーブンス。西オーストラリア州、バンバリー。ビクトリア州、ポート・フィリップ・ベイ
時期:10月から4月(ニュー・サウス・ウェールズ州)、11月から4月(西オーストラリア州)、9月から3月(ビクトリア州)
イルカはボートから見ているときでも人なつっこく、好奇心旺盛です。イルカと一緒に水の中にいると、すぐに群れに加わるでしょう。シドニーから北に150kmのポート・スティーブンス(Port Stephens)は、「イルカの首都」として知られており、140頭を超えるバンドウイルカがオーストラリアの巨大な港を拠点とし、マイルカの群れが入り江のすぐ外によく見られます。これは、ニュー・サウス・ウェールズ州で、組織されたツアーで魅力的な哺乳類と一緒に泳ぐことができる唯一の場所ですが、メルボルン南部のポート・フィリップ・ベイ(Port Phillip Bay)のクイーンズクリフ(Queenscliff)周辺、およびパースから170km南のバンバリー(Bunbury)でも彼らに会うことができます。
アザラシと戯れる

ニュー・サウス・ウェールズ州、ナルーマ、モンタギュー島、オットセイ © Destination NSW
場所:ニュー・サウス・ウェールズ州、モンタギュー島
時期:通年
ニュー・サウス・ウェールズ州の南端の海岸にあるナルーマ(Narooma)の町はモンタギュー島(Montague Island)の自然保護区のゲートウェイです。絵葉書に絶好の場所で、90種類の海鳥に出会うだけでなく、その種類で世界最大のオーストラリアオットセイと一緒に泳ぐこともできます。これらのカリスマ的な生き物は、陽気であると同時に好奇心旺盛なので、密接な交流を期待することができます。5月から11月の間はまた、これらの海域でミナミセミクジラとザトウクジラを見つけるかもしれません。
アシカと一緒に泳ぐ
場所:南オーストラリア州、エア半島。西オーストラリア州、ジュリエン・ベイ
時期:通年
アザラシには小さなひれ足があり、陸上でお腹を陸につけて這うように動きますが、アシカには大きなひれ足があり、「歩く」ことができます。しかし、水中で彼らに会うと、彼らは宙返りや後方宙返りをして、シュノーケルマスクに向かって泡を吹き飛ばします。彼らはとても人なつっこいので、「海の子犬」と呼ばれています。
南オーストラリア州エア半島沖合の透明で、保護された海は、これらの華やかな哺乳類を引き寄せ、ボストンとベアード・ベイ(Baird Bays)には特に多くの個体が生息しています。西オーストラリア州のコーラル・コースト(Coral Coast)にあるジュリエン・ベイ(Jurien Bay)は、楽しい出会いのために海に飛び込むのに最適な場所です。これは特別な経験です。これらの生き物は、南オーストラリア州と西オーストラリア州でのみ絶滅の危機に瀕しています。
カメとシュノーケリングを楽しむ
豆知識
レディー・エリオット島の周辺海域は700匹のマンタの生息地でもあります。陸上では、レディー・エリオット・アイランド・エコリゾートにチェックインしてください。

クイーンズランド州、レディー・マスグレイブ島、カメとシュノーケリングを楽しむ人 © James Vodicka/Tourism Australia
場所:クイーンズランド州、グレート・バリア・リーフ(モン・レポス、レディー・エリオット島、レディー・マスグレイブ島、ヘロン島、ウィルソン島)、サザン・グレート・バリア・リーフ。ニュー・サウス・ウェールズ州、ロード・ハウ島。
時期:グレート・バリア・リーフでは通年。11月〜1月(巣作り)、1月〜3月(孵化)、9月〜4月(ロード・ハウ島に移動)。
バンダバーグ(Bundaberg)近くのモン・レポス(Mon Repos)は、南太平洋で絶滅の危機にあるアカウミガメの最大の営巣地です。アオウミガメとヒラタウミガメもここで孵化して巣を作り、近くのレディー・エリオット(Lady Elliot)島とレディー・マスグレイブ(Lady Musgrave)島の海辺を泳ぎ回ります。ヘロン(Heron)島とウィルソン(Wilson)島も同様にアオウミガメやヒラタウミガメの重要な営巣地です。あえて言うなら、クイーンズランド州のこの部分は海ガメのパラダイスであり、シュノーケリングや泳いでいる間に姿を見ることは難しくありません。
一方、ニュー・サウス・ウェールズ州の海岸の沖合のロード・ハウ島(Lord Howe Island)の周辺では、世界で最も南のサンゴ礁群により保護された浅いラグーンにアオウミガメ、タイマイ、アカウミガメの増殖が見られます。
マンタと泳ぐ

クイーンズランド州、レディー・エリオット・アイランド・エコリゾート © Lady Elliot Island Eco Resort
場所:クイーンズランド州、ノース・ストラドブローク島。西オーストラリア州、ニンガルーリーフ
時期:10月から4月
ノース・ストラドブローク島(North Stradbroke Island)沖合のマンタ・ボミーダイビングスポット(別名ボンボラまたは「ボミー」)は、確かにその名前に値するサンゴや岩の露頭です。移動の終わりに、これらの巨大なエイは、小さな魚によって皮膚、鰓、歯をきれいにしてもらうためにここに来ます。
シーズン中は、いつでもこれらの優美な、毛のない生き物と一緒に泳ぐことが期待できます。彼らは生まれつき好奇心が強く、一連のアクロバティックな動きを披露しながら、呼吸の泡を目掛けて滑るように来ることがよくあります。最大7mの翼幅を考えると、テンジクザメ、カメ、イルカと同時に簡単に見つけることができます。マンタも西オーストラリア州のニンガルーリーフで一年中見つかります。
オーストラリアコウイカと漂う

南オーストラリア州、ワイアラス、オーストラリアコウイカ © Carl Charter/South Australia Tourism Commission
ビーチでコウイカの骨(ミニサーフボードに似た白い内殻)を拾ったことがあるなら、完全に水と一体化した栄光の中でこの海洋軟体動物を見て非常に驚かれるでしょう。複雑なパターンと発光色のある、巨大なコウイカは海の凧のようなもので、数千匹で集合し、アデレードの北385kmのワイアラ(Whyalla)の繁殖地を観察するために毎年集まるシュノーケリングをする人を通り過ぎるとき、ドラマが生まれます。その種類の中の「巨人」である、この生き物は最大10kgになる場合があり、カモフラージュの達人で、岩や砂、海藻など、周囲に似せるように外観と形の両方を変化させます。